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2006年06月14日

【流通】三菱商事、福岡の百貨店でETCによる駐車場料金決済を可能に

――ETCの利用シチュエーション、多様化の兆し――

三菱商事及びITS事業企画は、今年7月から「街でも使える次世代型ETC」での駐車場自動入退場と課金決済サービスを、福岡県有数の商業エリアである博多・天神地区の百貨店、博多大丸と三越 福岡店で導入する。現在、主に高速道路の自動料金支払に利用されるETCが、都市商業地区の百貨店で導入されるのは初めて。
両社が導入するのは、DSRC(狭域無線通信)と呼ばれる次世代型ETCシステムで、自動車に搭載された車載器からITS(高度道路交通システム)専用の通信帯域5.8GHzを用いて通信し、駐車場等での自動入退場と課金決済を行うもので、ITS事業企画が車載器に独自のIDを書込み、暗号化して高いセキュリティーを確保した上で通信するのが特徴。街中だけでなく、高速道路でも利用できる。
博多大丸と三越 福岡店は、駐車場での自動入退場、課金決済サービスを導入することで、独自の顧客政策に沿ったきめ細かいサービスの提供と質の向上を図る。三越 福岡店は西日本鉄道の協力を得て本件を推進する。両社は優良顧客に優待サービスを提供すると共に、顧客の買上金額に応じて駐車場割引を変動させる。徒歩での来店顧客に比して購買金額が高いと言われる自動車での来店顧客に対して駐車場の利便性を提供し、来店頻度を高めたいと考える。将来的にはショッピング・飲食・イベント情報を世代・男女別に配信するなど、優良顧客とのコミュニケーション・ツールとしても活用する。
三菱商事及びITS事業企画は、2003年から首都圏を中心に次世代型ETCを利用した駐車場等での自動入退場、課金決済、及びガソリンスタンドでの給油料金自動決済サービスを商用化している。今年4月より九州地区において都市高速道路でETCが導入されたことを受け、九州地区でもサービスを開始する。今後は、博多・天神地区に加えて、近隣の商業施設・公共施設にも拡大し、域内の複数施設・駐車場とも連携し、サービスを普及させる見込み。
ETCの活用プラットフォームが本格的に整備・改良されてくることにより、利用シチュエーションがいよいよ多様化してきそうだ。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:50| 流通