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2006年10月02日

【流通】TDKが携帯用ワイマックス本格化部品拡充、シェア3割狙う

――早まるPCから携帯へ機能移行――

TDKは、無線大容量通信技術「WiMAX(ワイマックス)」を使った携帯端末向け部品のラインアップをそろえ、サンプル出荷を開始した。電子部品大手の同社が出荷を始めたことで、大容量通信が可能な携帯電話端末などの製品化が本格化しそうだ。
TDKが出荷するのは、アンテナから入る電気信号の変換器や、必要な周波数帯域のみを通過させるフィルターなど16製品。ワイマックスは国によって使う周波数帯が異なるため、2・3ギガ〜3・5ギガヘルツに対応する製品をそろえた。携帯電話や無線LAN(構内情報通信網)などで同様の製品を持つ技術を生かし、他社に先駆けて幅広いラインアップをそろえ、新市場をリードする。ワイマックスは、理論値で最大毎秒75メガ(1メガは100万)ビットと、光ファイバー並みの通信速度が可能。基地局あたりの通信領域は2〜3キロメートルと従来の無線LANより広いため、第3世代携帯電話を補完する技術として注目されている。日本では免許の割り当てをめぐる混乱で事業開始が遅れる可能性もあるが、今年2月にはKDDIがワイマックス搭載携帯端末の実験を始めている。韓国ではすでに固定式の商用サービスが始まり、各国での実用化が検討されている。2010年には利用者が約1500万人に上るというデータもあり、TDKは「07年後半には出荷が本格化してくる。ワイマックス向け部品で3割程度のシェアを獲得したい」と意気込みを語った。
もはや国民ツールと化した携帯。高速通信が普及すればPC代行品としての機能ももつだろう。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:59| 流通