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2006年10月20日

【知識】日立電線、フィリピンの製造子会社で製造力増強

日立電線のフィリピンにあるリードフレーム製造子会社PHCP, Inc.(以下、PHCP社)は、アジアにおけるICリードフレームの需要拡大に対応するため製造能力を増強し、2006年11月から順次新設備を稼動する。
リードフレームは、半導体の汎用パッケージ材料として、中国をはじめとしたアジア地域で堅調な市場拡大が見込まれている。これに対応して日立電線グループでは、日立ケーブルプレシジョン(以下、HCPJ社)をリードフレーム事業の統括会社として、アジア地域ではPHCP社、Hitachi Cable PS Techno (Malaysia) Sdn. Bhd.(所在地:マレーシア)、Hitachi Cable Asia Pacific Pte. Ltd.(所在地:シンガポール)が量産を行っており、さらに2005年1月には中国に日立電線(蘇州)精工有限公司を設立するなど、世界需要に即応できる体制を整えてきた。
なかでもPHCP社は、独自の高精度めっき技術と価格競争力で顧客より高い評価を得ており、リードフレーム事業のアジア拠点の要として順調に業績を伸ばしてきた。
今回のPHCP社の製造能力増強は、特に高い成長率が期待されている中ピン及び小ピンICリードフレームの製造を強化するもの。PHCP社では、約4億円をかけて敷地内に新工場を建設するとともに、HCPJ社から中ピン製品製造設備の一部の移管を受ける。これまでPHCP社の製品ラインナップは、小ピン製品が中心だったが、今後市場の伸びが期待され、より付加価値の高い中ピン製品にも対応することが急務となっていた。今回PHCP社は、同社グループ内で製造設備の移管を受けることで、中ピン製品製造に必要不可欠な設備およびノウハウをスピーディーに導入・蓄積することができる。PHCP社は今回の製造能力強化により、同社グループにおけるICリードフレーム製造の中心拠点としての機能を高め、事業の発展に貢献していく。
日立電線グループでは、市場の中心であるアジア地域の製造能力を増強する一方、日本国内では新製品開発力を強化するなど、市場動向に対応し最適地生産・開発力の向上を推進することで、リードフレーム事業の拡大・強化を図っていく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 13:37| 知識