<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2007年08月01日

【知識】日立化成と米RGI社、提携

日立化成工業とResponse Genetics Inc.(以下RGI社)は、遺伝子解析サービス事業において提携する事に合意した。この提携により、日立化成はRGI社の遺伝子解析システムを導入し、遺伝子解析サービスを日本を含むアジア、オセアニア地区において本年10月より開始する。
ヒトの全遺伝子配列情報が解明され、また各遺伝子の働きが解明されつつある中、内外の製薬会社ではこの遺伝子の情報から生体内での仕組みを理解して、より効果的で副作用の少ない薬などを研究開発することが盛んになっている。特に、患者それぞれに対する薬の効果や副作用の有無に直接関連する遺伝子を明らかにすることは、創薬段階から重要になってきており、また新薬の申請でも情報提供が求められるなど、不可欠となりつつある。また、新薬が発売された後に、このような遺伝子情報を用いた薬剤の選別により、薬効が期待できる患者のみへの投与や、副作用の無いまたは少ない患者への投与を可能とするオーダーメイド医療に期待が集まってきている。
RGI社は、病理検査で用いられるスライド標本から効率的に遺伝子を抽出、解析する技術を保有し、通常の医療現場で作成されるスライド標本を解析対象としているため、臨床試験を行う際に特別な採取手順を設定する必要がなく、また検体の保存についても簡便な取り扱いが可能。日立化成は、日本を含むアジア、オセアニア地区で本年10月以降、本遺伝子解析サービスを開始することにより、これら地域で製薬会社及び研究機関のニーズに応えることが出来ると考えている。さらに、日立化成のこれまでの診断薬開発の技術、ノウハウを生かし、製薬会社と連携して新薬に対応したオーダーメイド医療を実現する薬剤に対する感受性診断薬の開発が可能と判断した。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:30| 知識