<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2006年04月26日

【環境】建設資材の共配システムでCO2も低減

早稲田大学アジア太平洋研究センターを中心とした共同研究コンソーシアム(大林組、竹中工務店、日立製作所、イー・クラッチ)は、トラックの非効率な配送や必要以上のCO2排出問題に対応するため、2つのシステムで構成される環境配慮型「建設共同輸配送・トレーサビリティシステム」を開発、建設現場での実験により、その有効性を確認した。

「建設資材の共同輸配送システム」は、資材メーカーの工場と建設現場の間に、建設資材と物流情報を一元管理する共同輸配送センター(LS)を設置し、LSを拠点に各メーカーの工場を巡回して資材の引取りを行うと共に、必要な資材を配送するシステム。インターネットを通じて、資材メーカーや工事事務所などと物流情報を共有することで、資材配送と揚重作業との時間調整がスムーズになり、効率的な巡回配送が可能となる。
「建設資材情報トレーサビリティシステム」は、建設資材にUHF帯のICタグを貼付することで、LSからの出荷検品と建設現場での搬入検品を効率的に行うシステム。これにより、LSでの作業時間は従来の3分の1に短縮されると同時に、ICタグを利用した配送履歴情報の収集により、共同輸配送時に重要となる各建設現場への正確な配送状況もリアルタイムに把握、確認できる。

首都圏7ヶ所の建設現場で3ヶ月間、26種類93品目の建設資材を対象に試験運用。異なるメーカーの資材を運搬車両に積み合わせるといったケースが半数を超え、複数の建設現場を巡回した割合も約30%に上った。運搬車両の平均積載率は従来より14ポイント向上し、建設現場に入る車両数も約30%減少。さらに今回のシステムでCO2排出量が少なくとも22%削減されることも分かった。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:57| 環境配慮型輸送用機器導入【取り組み内容別】