『THE 3PL With Net Paradigm Shift』


Text:Logi Yamada

 

第1章
「THE OPEN

 

2. 役割の変化

オープンな市場が創設され始めると、既存の市場との競争がはじまる。その競争の結果、需要者が有益な市場だけが生き残る。現在の状況は、オープンの市場の創設時代であり、ある日突然、既存の市場が消滅するということはない。なぜならば、オープンな市場を構成するプレーヤーはこれから誕生する段階であるし、既存の市場の優位性も計り知れないからである。
一般にオープンな市場と従来のクローズドされた市場の共通にいえることは、

「市場を構成する多くのプレーヤーは、独自の役割を持っている」

のである。製造メーカーは、製品を製造する役割、卸業者は、メーカーから大量に商品を買い受け、小売へ種々の商品をMIXして販売する役割、小売店は自己の物理的な商圏で、商品を小口で消費者に販売する役割と言ったように一つの市場には、その市場を構成するプレーヤーが存在すると言うことである。そして重要なことは、ネット市場においてはこのプレーヤーの役割が、既存の市場に対して、その役割が少しずつ、あるいは、ポジションによっては、全く変化するか、あるいは、役割が消滅してしまうのである。

例えば製造メーカーに関しては、販売経路を持たない中小企業の販売代行機能は、ネット市場においては、その役割が、「ブランド貸与」になるであろうし、従来の広告宣伝機能が消滅して、開発・製造機能だけ残る可能性もある。有名メーカーに至っては、製造行為が消滅し、ブランド価値創造機能だけが残る企業も出現してくるであろう。

要するに、オープンな市場においては、従来の市場の役割、優位性が大きく変化する可能性が非常に高くなり、役割が消滅するプレーヤーは、撤退を余儀なくされてしまうのである。この変化は、市場の特徴、規模その他環境によって、大きく異なるので、オープンな市場での自社のポジショニングをもう一度検討してみる必要がある。

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