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2021年12月07日

【流 通】グリーンカルチャー 植物性ゆで卵「植物卵」プロトタイプ開発に成功


グリーンカルチャーは植物性ゆで卵「植物卵(しょくぶつたまご)」プロトタイプの開発に成功した。プラントベース食品開発において卵カテゴリも各社が商品開発を急進しているが、ゆで卵の形状の植物性卵の開発成功は今回、日本国内で初めて(同社調べ)発表された。

グリーンカルチャーは植物肉「Green Meat(TM)」の開発を行っており、植物肉開発に用いる物理化学特性を解析・再構築するコア技術を横断的に活用することで、様々な動物性食品を植物で再現する取り組みを開始している。

近年健康志向の高まりと地球環境への配慮の視点、動物性倫理の視点からプラントベース食品への関心、需要が高まっており、国内外で多くの企業がフードテックを活用し商品開発を進めている。中でもプラントベース市場最前線として「植物性卵」に注目が集まっている。

2017年に行われた世界154カ国を対象に人口一人あたりの卵の消費量を調べた調査では、日本は中国に続き世界2位となっており、日本は世界的にみて卵消費大国となっており、その市場規模の大きさから注目されている。

また、卵は環境負荷が大きく、温室効果ガス排出量は1kgあたり4.67kg、土地の使用量は1kgあたり6.27m2、水の消費量は1kgあたり578リットルにもあたる(※1)。さらに畜産技術協会の採卵鶏の飼養実態アンケート調査報告書(平成27年3月)(※2)によると、調査に回答した養鶏場の鶏舎棟数のうち約92%がバタリーケージ飼育(※3)を行なっているが、EUではすでにこのバタリーケージは禁止されるほど、衛生面や動物福祉の側面からも問題視されており、世界的に植物性卵の開発が求められている。

植物卵の商品開発が世界的に急速に進む中、当社では敢えて「ゆで卵」という味・質感の他、ビジュアルとしても卵らしさの追求が必要となる難易度の高い形状での開発に挑戦した。今後はそのままサラダや弁当に入れることや、潰して料理に使うなど、様々な調理方法に適応できるよう更なる物性改良を進めていく。

グリーンカルチャーは開発するプラントベース食品について、動物性食品の「代替」という概念を超えて、新たな食材として価値を感じ手に取っていただくことを目指している。今回開発に成功したプラントベースのゆで卵「植物卵(しょくぶつたまご)」も、「美味しい食材」として価値プロトタイプから量産化を目指して取り組んでいく。

※1 出典 「Environmental impacts of food production」 
※2 出典 採卵鶏の飼養実態アンケート調査報告書(平成27年3月)
※3 バタリーケージ飼育
ワイヤーでできた金網の中に鶏を入れ、それを連ねて飼育する方式。鶏のまわりはすべて金網で囲まれており、糞が下に落ちるように床も粗い目の金網になっている

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通