<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2021年11月12日

【知 識】ダイキン工業とフェアリーデバイセズ 協創領域で知財ポートフォリオ構築


ダイキン工業とフェアリーデバイセズは、両社が取り組む空調の現場に適した『Connected Worker Solution(R)(※1)(コネクテッドワーカーソリューション 以下「CWS」)』の開発・改善や空調の現場業務への実装に関わる技術領域において、グローバルな知財ポートフォリオの構築・拡充の取り組みを開始する。

フェアリーデバイセズは働く人のコネクテッドワーカー化を通じた現場業務のデジタルトランスフォーメーション(以下 現場DX)を実現するため、スマートウェアラブルデバイス『THINKLET(R)(シンクレット)』や、そのプラットフォームを開発し、改良を進めてきた。またダイキン工業は世界のエアコン台数が2050年までに現在の約3倍に増加する(※2)と言われる中、空調機の設置やメンテナンスなどの現場業務における工事品質の向上や人手不足への対応にグローバル規模で取り組んできた。2019年11月に連携を開始した両社はフェアリーデバイセズが持つ『THINKLET(R)』とダイキン工業が開発した現場作業支援アプリケーションを組み合わせて空調現場に適した『CWS』を開発し、空調業界における現場DXを積極的に進めている。現在では日本と世界13ヵ国において空調メンテナンス業務の効率化や、海外エンジニアへの技能伝承、現場データ蓄積による業務高度化などの様々な効果を創出している。

現場DXのデファクトスタンダードを構築するとともにグローバルへの展開を加速させるうえで、豊富な特許群の保有とそれを活用した知財戦略が重要になっている。今回の取り組みは、フェアリーデバイセズが持つAIやDXに関する技術や経験と、ダイキン工業が世界の空調現場で長年培ってきた技術とノウハウを組み合わせて開発した空調現場向け『CWS』の技術領域における多彩な特許の取得を基礎としている。保有する特許をもとに知財ポートフォリオを構築し、グローバルで特許数を増やしながら拡充していくことで、関連する技術領域における先行者優位性を確保しつつグローバルでの現場DXの加速を目指す。さらに知財ポートフォリオを他企業とのオープンイノベーションに活用することで、2社だけでは実現できない現場DXの高度化にも挑む。

※1 「CWS(Connected Worker Solution(R))」
現場の作業員がデジタルデバイスを装着し、いつでもインターネットに繋がることによって、現場作業のリアルタイム遠隔支援、熟練工スキルのデジタル化による技能伝承、業務の効率化を支援するためのサービス

※2 IEA(国際エネルギー機関)が2018年に発表したレポート「The Future of Cooling」による。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識