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2021年09月10日

【流 通】ファンケルと鹿屋体育大学 鉄不足を血液検査以外の簡便な方法で測定


ファンケルと鹿屋体育大学はアスリートの鉄不足を尿中のフェリチン(※1)を非侵襲検査(※2)で測定することで早期に発見し、貧血を予防できる可能性について確認した。

今回の研究では男子サッカー部、女子バレーボール部、男女陸上競技部中長距離ブロックに所属する大学生アスリート74人(男性 43人、女性 31人)を対象とし、血清中のフェリチン値と尿中のフェリチン値を検査した。

体内の貯蔵鉄を反映する指標として広く利用されている血清フェリチンの検査結果では、血清フェリチン値のアスリート基準値が30ng/mLであるのに対して、男性では2.3%、女性では41.9%が基準値未満に該当し、特に女性アスリートの4割が鉄不足の状態であることが分かった。

また性別で種目別の血清フェリチン値を比較したところ、女性は競技による有意な差は認められなかったが、男性はサッカー部に比べ陸上部において有意に低い結果となり、競技による貯蔵鉄の状態の違いが確認できた。

アスリートは激しい運動による鉄分の消費に加え、汗などによる排出により鉄不足が起こりやすいと考えられている。この結果から特に女性のアスリートが鉄不足の状態であり、男性アスリートは、持久力などの運動パフォーマンスにより、大きな差があることが分かった。

今回の研究により非侵襲検査である尿フェリチン測定がアスリートの貧血予防に役立てられる可能性が見出された。今後も引き続き、非侵襲検査によるアスリートの貧血予防やパフォーマンス維持向上につながる研究が進められる。またファンケルのオーダーメイドサプリメント「パーソナルワン」の基本栄養検査「尿検査」では、尿フェリチン測定による鉄の充足状態を判定している。研究で得られたデータを生かし、今後の「パーソナルワン」サービスの向上も目指す。

※1 フェリチン
鉄を貯蔵するタンパク質。体内の鉄分が不足し始め、潜在的な鉄不足になると体中に酸素を
運ぶ働きのあるヘモグロビンよりも貯蔵鉄である「フェリチン」の量が減少する

※2 非侵襲検査
生体を傷つけず、負担を与えない検査方法

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投稿者:gotsuat 09:40| 流通