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2021年09月10日

【知 識】京都大学と住友林業 世界初の木材の宇宙曝露実験


京都大学と住友林業は「国際宇宙ステーション(ISS)での木材の宇宙曝露実験」を開始する。宇宙空間で木材の曝露実験は世界初で、2021年9月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)へ試験体の木材を引き渡し同12月から約半年間、国際宇宙ステーション(ISS)で実験する。

京都大学と住友林業は2020年4月「宇宙における樹木育成・木材利用に関する基礎的研究」に共同であたる研究契約を締結し「宇宙木材プロジェクト(LignoStella Project(※1))」をスタートした。2023年に木造人工衛星 (LignoSat(※2))の打ち上げを計画している。電磁波・磁気波は木材を透過するのでアンテナや姿勢制御装置を衛星内部に設置でき、構造を簡素化できます。また、運用終了後、大気圏突入時に完全に燃え尽きるので微小物質(アルミナ粒子)が発生せず、よりクリーンで環境に優しい人工衛星の開発につながる。

今回の実験は「宇宙木材プロジェクト(LignoStella Project)」の一環で、宇宙空間で木材がどのように劣化するのか、宇宙曝露前後の木材の微細構造の変化等を定量的に分析し、劣化メカニズムを解析します。本実験を通じて高機能な木材の開発に繋げ、地球での利用拡大に応用します。

※1 LignoStella(リグノステラ)
Ligno(木)と Stella(星)からなる造語。宇宙木材プロジェクトで命名

※2 LignoSat(リグノサット)
Ligno(木)と 人工衛星(Satellite)からなる造語。宇宙木材プロジェクトで命名

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識