<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2021年05月20日

【環 境】大成建設 生産工場のエネルギー収支を評価する「ZEF」を定義


大成建設はZEB(ゼロエネルギービル)化が難しいとされていたエネルギー多消費施設である生産工場において、年間で消費する一次エネルギー収支ゼロを目指す工場を「ZEF」と定義し、工場全体を対象とした適切なエネルギー評価を可能とした。従来、ZEB評価対象外であった工場内の生産エリアにおける空調・換気・照明・給湯・昇降機などを評価対象に加えて、工場内で消費されるエネルギー量を適正に評価する。

経済産業省は2020年12月25日に公表した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」に関する政策の中で、CO2削減に向けた実施例としてZEBやZEH(ゼロエネルギーハウス)を取り上げている。

2014年5月に業界に先駆け「ZEB実証棟」を完成させ、2015年5月から現在まで運用段階における「ZEB」を達成している。また、2014年以降、多数の建築物の新築・改修にZEB技術を導入し、その普及拡大に取り組んできた。一方、エネルギー多消費施設である生産工場でのゼロエネルギー化の取組みでは、従来の建築物省エネ法に基づくZEB評価における対象範囲が事務室や倉庫等に限られており、工場内の大部分を占める生産エリアでの空調、換気、照明設備などのエネルギー消費が評価対象外とされていた。そのため、生産エリアが大部分を占める工場全体での一次エネルギー消費量の適正な評価が難しい状況となっていた。

そこで大成建設は独自に建築物のエネルギー消費に関係のない生産設備を除く工場全体の設備を評価対象として「ZEF」を定義した。「ZEF」とは、工場全体の空調・換気・照明設備のスマート化などによる省エネルギーおよび再生可能エネルギー導入による創エネルギーによって、生産工場に必要な年間の一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した工場と位置付けている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】