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2021年05月12日

【知 識】豊田通商 Hacobuと資本業務提携


豊田通商は2021年4月、物流情報を一元管理できるプラットフォーム「MOVO(ムーボ)」を運営するHacobuが実施する第三者割当増資を引き受けるとともに、物流業界のビッグデータの活用に向けた業務提携契約を締結した。

物流業界では需要過多に対する慢性的な人手不足や輸送の小口化・多頻度化に伴う非効率な物流の増加など、喫緊の課題に直面している。また貨物自動車による輸送は、日本におけるCO2排出量の6.8%(※1)を占めており、日本政府が掲げる2050年カーボンニュートラルの実現に向け、物流の最適化・効率化への取り組みは必要性を増している。

Hacobuは「MOVO」上で提供する、物流業務や企業間のやり取りをデジタル化するアプリケーションを通じて、業務のペーパーレス化やトラックの待機時間減少などに取り組んでいる。またデータの共有や事実の見つめ直しにより創り上げていく新しいロジスティクスの在り方を「Data−Driven Logistics」と定義し、MOVO上の物流ビッグデータを蓄積し、活用を進めている。

豊田通商は世界25の国・地域で56社の物流会社を持ち、自動車業界を中心に物流オペレーションの運営と効率化を推進してきた。また物流業界が直面している非効率な物流の解決と環境負荷低減に向け、自動倉庫の導入やトーイングトラクター向けガイドレス自律運転システムの開発、高速道路におけるトラック隊列走行の実証実験など、スマートロジスティクス(※2)の推進にも取り組んできた。

今回の提携によりHacobu社が蓄積するビッグデータと、豊田通商が持つネットワークやスマートロジスティクスの知見および自動車業界で培ったオペレーション改善力を生かし、業界を超えた横断的な活動に広げる。さまざまな荷主や物流業者に対して、共同配送などを含む輸配送、物流オペレーションの最適化やスマートロジスティクス実現に向けた各種ソリューションを提案していく。

※1 国⼟交通省 資料

※2 スマートロジスティクス
ビッグデータ、⾼度化された管理システム、作業ロボット、⾃動・⾃律運転⾞両、AIなどの最新IT技術を⽤いて、物流のコスト削減や業務効率化、品質やセキュリティの向上、環境負荷の軽減を実現するもの

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識