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2021年03月24日

【流 通】応用地質 建設事業の環境負荷低減をめざす産学研究コンソーシアム設立


応用地質は自然由来重金属の物質挙動及び環境変化とその測定に関する研究に係るコンソーシアムを設立した。

掘削工事等に伴い発生する有害な自然由来重金属(※)を含む岩石や土砂の量は、近年は、その対策を行う必要のある建設工事の対象が拡大されてきたことに伴い、増加傾向にある。自然由来重金属を含む土砂等は有害物質が溶出するなどして周辺環境へ悪影響を及ぼさないよう、事業者には土砂の搬出から処分までの過程で十分な配慮が求められている。

しかしながら、通常これらの事業で発生する土砂の量は膨大であり、その処理には多大なコストを要し、事業者の大きな負担となっており、近年の研究では、これらの対策工事に係る温室効果ガス(CO2)の排出量も1事業あたり21.6万kgとの算出例もあるなど、地球環境に与える負荷も決して少なくない。

このため、低コスト・低環境負荷型の自然由来重金属等の新たな対策方法が望まれているが、特に岩石を掘削した岩砕(ずり)の対策においては、盛土内部における重金属等の溶出や吸脱着といった物質挙動は十分に解明されておらず、それらの挙動を踏まえた対策方法の立案がむつかしい。

この技術課題を解決するため、応用地質は、つくば市の自社敷地内に実大盛土実験設備を設置し、盛土内部の自然由来重金属類の物質挙動及び環境変化とその測定に関する研究をオープンラボとして推進する。

※ 自然由来重金属
自然の岩盤や地層に含まれているヒ素やフッ素、鉛などの天然の有害重金属。掘削工事等で地表に曝露されることで、環境や健康に悪影響を及ぼす恐れがある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通