<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2021年01月28日

【流 通】花王 日本人女性の「平均顔」と印象による顔の特徴を解析


花王は日本人女性の顔を調査解析し、目や口などのパーツの配置および形状から、日本人女性の「平均フェースプロポーション」を確認するとともに、印象の違いに影響を与える顔の特徴を明らかにしました。この成果を個性や美の多様性が重視される現代におけるメイクアップ提案の基盤情報として活用する。

花王グループのカネボウ化粧品は1982年に日本人女性の顔を調査し、目や鼻、口などのパーツの大きさや配置の美しいバランスを定め、パーツの配置によって印象が変化することを報告している。それから40年近い年月がたち、現在は、当時にもまして、個性や美の多様性が重視されるようになっている。花王は、それぞれの顔の個性を見極め、生かすことができるメイクアップ提案をめざし、その具体的な指針を得るため、改めて日本人女性の顔に関する調査を行なった。

今回の調査では20〜30代の日本人女性104名の顔を撮影し、眉の角度、目の角度、目の面積、鼻の長さ、顔の横幅、顔の縦横比などの32項目を詳細に測定し、それぞれの平均値を算出しました。さらに、104名の顔を合成し、「平均顔」画像を作成した。

その結果、「平均顔」は「額〜眉頭、眉頭〜鼻下、鼻下〜あご先のそれぞれが、顔の縦の長さを3等分した比率、目の横幅は顔の横幅の5分の1程度」であることを確認、また「目と目の間隔は、片目の横幅の約1.2倍」であるなど、重要な数値が明らかになった。

次に、許可を得た調査対象者の顔写真を20〜30代の男女400名に提示し、8つの印象(「かわいい」「やさしい」「上品」「知的」「大人っぽい」「美人」「印象が良い」「親しみがもてる」)の程度について評価、さらに8つの印象が強いと評価された上位20名でグループを作り、その顔を合成した「印象顔」画像を作成した。

8つの印象それぞれについて上位20名の顔の32項目での平均値と「平均顔」の数値を比較するとともに、各印象と32項目の計測値の相関分析を行ない、印象に関与していると考えられる項目を探索した。その結果、印象によって「平均顔」との有意差のある項目が異なることや、印象ごとに関連性の高い項目が違うことが判明した。また、「平均顔」は、各項目の測定値においてほぼ中央値であることから、メイクアップ提案や個性を見いだすヒントとなる顔であることも確認された。

このパーツの配置や形状のバランスを「平均フェースプロポーション」とすると日本人女性の顔は、「平均顔」を中心に、目〜鼻下の長さが「短いグループ」と「長いグループ」に大別され、その中もそれぞれ特徴の似通った2グループに分けられることもわかった。

それぞれの「印象顔」の特徴は、目や眉の角度や大きさなどに表れており、パーツのバランスや配置だけでなく、目もとが顔全体の印象に影響することも確認された。目もとはメイクアップで容易に変化させることが可能なため、顔の印象を変える際にメイクアップが有効な手段であることが示された

花王は、今回得られた知見を、化粧品ブランドの基礎情報として活用することに加え、日本での美容部員の教育に応用し、メイクアップ技術や提案力の向上を図る予定にしている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通