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2020年12月25日

【アジア】日本工営とスマートドライブ インドネシアで渋滞緩和に向けた実証実験を開始

日本工営とスマートドライブは交通ビッグデータを活用した渋滞緩和に向けた実証実験をインドネシア共和国南スラウェシ州マカッサル市で開始する。

この実証実験は、スマートドライブが携帯電話や車両のGPS情報等をもとにマカッサル市の人や車両の移動から交通データを収集・解析し、日本工営がデータを基に渋滞悪化箇所を特定、交通状況の可視化および渋滞を緩和するルート選定を行う。渋滞情報や迂回路情報、目的地への所要時間などのリアルタイム交通情報は可変表示板(VMS)を導入し、表示する。なおVMSに関するアドバイザリーは、国内の専門メーカーで、インドなどでも同様の事業で知見のある名古屋電機工業が行う予定になっている。

日本工営の持つ交通計画等の幅広い技術ソリューションと、スマートドライブが持つ交通データの取得から分析・利活用までのノウハウを組み合わせ、社会問題となっている渋滞の緩和やスマートシティ化の可能性などを検証していく。

今回の実証実験は経済産業省資源エネルギー庁が「令和2年度新興国等におけるエネルギー使用合理化等に資する事業(スマートシティに係る国際動向及び我が国企業等の海外展開可能性調査)」の一環として行う「スマートシティの海外展開に係る実現可能性調査」の公募に、日本工営・スマートドライブが連名で応募、採択されたことを受け行われる。2020年12月からマカッサルでの情報収集・調査を開始、その調査結果を精査し2021年春より、実証実験を行います。実験結果の検証を行い、2022年の事業開始を目指す。

マカッサル市は人口140万人の東インドネシアの中心都市で、通勤・通学の時間帯を中心に渋滞が日常化しており、交通渋滞が最重要課題の一つとなっている。対応策として、ASCN(ASEAN Smart Cities Network)26都市としてスマートシティの取り組みを推進、交通対策では監視カメラによる目視での遠隔指導や、データセンターを設置して交通量や車の流れの把握を試みているものの、抜本的な交通渋滞緩和に向けた施策とはなっていない。さらに今後も人口増加が見込まれ、無秩序な開発が進めば、ジャカルタのような国内の大都市と同様に交通問題がより一層深刻化することが懸念されている。このような状況において、今回の実証実験による交通データ活用が、今後の抜本的な課題解決やスマートシティ推進の施策立案に役立てられることが期待されている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア