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2020年12月03日

【環 境】双日とフレイン・エナジー 山東省で水素サプライチェーン構築に向け調査


双日とフレイン・エナジー(以下「フレイン」)は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)による「エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業」の枠組みにおける「LOHCを用いた水素サプライチェーン確立について(中国・山東省)」を受託した。

双日とフレインは、究極のエネルギー源として期待される水素の輸送・貯蔵時における課題解消を目指し、本調査を開始し、2020年度末までの予定で調査結果をまとめる。

両社はフレインが保有するLOHC技術を活用し、山東省内の工場で副次的に生産される副生水素をMCH(メチルシクロヘキサン)の形に変え、水素ステーションまで輸送、再度水素に転換した上で燃料電池車向けに供給する事業の検討に必要な基礎情報として、必要となる許認可、関連する法制度、及び水素需給のポテンシャルなどを調査する。

水素をMCHの形で輸送・貯蔵することで、高圧の水素ガスや超低温の液化水素に比べて安全に輸送できることに加え、容積を水素ガスの約500分の1に圧縮できることから、効率的な輸送・貯蔵コスト削減を実現できる。

今回の調査を経て実証試験を行い、これらの輸送・貯蔵方法を活用した水素サプライチェーンの有効性を実証し、当該技術の国内外での普及、温室効果ガスの排出削減・低炭素社会の実現・地球温暖化といった社会課題の解決につなげることを目指す。調査を行う中国の水素生産量は世界最大規模であり、水素の利活用が推進されている。その中でも山東省は、副生水素のみならず、再生可能エネルギーについて中国全省の中でも最大級の供給力を有していることから、将来のCO2フリー水素の供給に関しても有力な候補地である。また日本へも近距離であることから、中国国内のみならず、日本への水素サプライチェーンの構築の可能性も視野に事業展開を模索していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】