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2020年11月04日

【流 通】東急建設とマック 「切羽監視責任者支援システム」開発


東急建設とマックは山岳トンネル工事の安全管理をICTによってサポートするツールとして「切羽監視責任者支援システム」を共同で開発し、施工中のトンネル工事(鉄道・運輸機構発注の北海道新幹線、野田追トンネル(南)他工事)で実証実験を行い、その成果を確認した。

山岳トンネル工事において掘削の最先端(切羽)で発生する岩片の落下(肌落ち)は死傷災害の原因となり得ることから、厚生労働省が策定した「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止に係るガイドライン」では、切羽状態の常時監視や退避指示を行う「切羽監視責任者」の専任配置が求められている。これまでの切羽監視・観察は、元請職員と選任の作業主任者の経験と勘に頼る傾向が強く、またトンネル掘削作業は昼夜交代制となることから、交代者に対する切羽地質状況や肌落ち防止計画の見直し等の引継ぎについて、正確性や効率性に課題があった。

「切羽監視責任者支援システム」はガイドラインに則した切羽の監視項目をタッチパネルPC端末で定型フォーマットに記録し、切羽地質状況の静止画像データと特筆すべき地質や湧水の状況についてコメントをプルダウンボックスで容易に選択入力することができ、万一、肌落ちや突発湧水等の不測の事態が発生した際は、録画機能を用いて即時動画を記録することができる。記録したデータは坑内の無線LANにより専用サーバーに自動で同期され、現場事務所や支店・本社などの遠隔地からも切羽の地質状況・作業状況をタイムリーに確認することが可能になっている。また各種既存システムとの連携により作業員名簿や切羽位置等の基本情報の入力は省略できるうえ、経験豊富な高齢者が多い実情を踏まえ、タブレット仕様だけでなく大型ディスプレイ仕様のタッチパネルPC端末を導入することで操作性を高めている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通