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2020年10月16日

【アジア】住友化学 ラービグ第2期計画のプロジェクト・ファイナンスの完工保証終了

住友化学とサウジアラビアン・オイル・カンパニー(サウジ・アラムコ社)は、両社が主要株主として出資しているラービグ・リファイニング・アンド・ペトロケミカル・カンパニー(ペトロ・ラービグ社)が進めてきた既存の石油精製・石油化学の統合コンプレックスの拡張計画(ラービグ第2期計画)に関し、完工までの間、プロジェクト・ファイナンスによる融資額のそれぞれ50%について保証を供与してきたが、当該プロジェクト・ファイナンス契約で定める連続操業実績や債務返済能力に関する所定の条件の充足状況について銀行団と協議・確認を行ったところ、了承が得られ、完工保証が2020年9月30日付で終了した。

完工保証とは当該事業主体におけるプロジェクトの建設工事が完了し、安定的な操業を通じて債務返済を可能とするキャッシュフローを継続的に稼ぎ出すことが確認されるまでの一定期間につき、出資企業が借入先に対する融資金全額の返済を保証する仕組みで、ペトロ・ラービグ社は2015年3月、国際協力銀行(JBIC)やサウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)をはじめとする銀行団と、ラービグ第2期計画の総事業費 約91億米ドルの60%にあたる約52億米ドルの融資を受けるプロジェクト・ファイナンス契約を締結した。この契約に関し住友化学とサウジ・アラムコ社は約52億米ドルの融資額の50%ずつについて、銀行団との契約に基づき完工保証を行ってきた。

ペトロ・ラービグ社は既に19年6月から借入元本の約定返済を開始しているが(20年9月現在の借入残高:約46億米ドル)、引き続き、自社で生み出すキャッシュフローを原資に、借入金の返済を行っていく。

一方で、ペトロ・ラービグ社は2019年末以来、市場環境が急速に悪化する中で定期修繕実施の影響などもあり、運転資金が不足したため、住友化学とサウジ・アラムコ社は、これを補う目的として、同社へ総額20億米ドルの融資(内、住友化学分は持株比率 37.5%に相当する7.5億米ドル)を実施する。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア