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2020年05月20日

【環 境】東芝エネルギーシステムズとシーエナジー 地熱発電所を岐阜県に建設


東芝エネルギーシステムズと中部電力グループのシーエナジーが共同で出資している中尾地熱発電は、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾地区において「中尾地熱発電所(仮称)」の建設を決定した。なお、地熱発電事業における建設決定は、東芝グループ、中部電力グループ両者にとって初めてとなる。

奥飛騨温泉郷中尾地区は、源泉の蒸気量が豊富かつ高温であり地熱発電に適している。中尾地熱発電では、温泉地域と共生した地熱エネルギーの活用を目指して設立以来、地熱資源ならびに周辺環境の調査、地熱発電の事業性の評価を行ってきた。事業化の目処が立ったことで、地熱発電所の建設を正式に決定した。建設工事開始は2020年9月からを予定している。

中尾地熱発電所(仮称)は中部地区では初となるフラッシュ方式(※)を採用した地熱発電所で、約4,000世帯分の発電を行う。さらに、地下から噴出される高圧蒸気と、それと共に噴出される熱水を減圧沸騰させた低圧蒸気の2種類の蒸気を、蒸気タービンに導いて発電するダブル・フラッシュ方式を採用している。これは一般的なシングル・フラッシュ方式と比べて約20%効率が高い。噴出された熱水は地熱発電に活用する他に、地元の温泉へ配当する計画になっており、温泉事業と発電事業が共存・共栄していくシステムが構築されることになる。

※ フラッシュ方式(蒸気発電方式)
地熱貯留層から約200〜350℃の蒸気と熱水を取り出し、気水分離器で分離した後、その蒸気でタービンを回して発電する方式

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】