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2020年02月14日

【環 境】川崎重工業 液化石油ガス燃料LPG運搬船を受注


川崎重工業はシンガポールのKUMIAI NAVIGATION(クミアイ ナビゲーション)と84,000立方メートル型LPG(液化石油ガス)燃料LPG運搬船1隻の造船契約を締結した。

今回受注したLPG運搬船はLPGと低硫黄燃料油を推進燃料として用いる。LPGを使用することで、燃料油使用時に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx) や二酸化炭素などの排出量を大幅に削減できる。これにより2020年1月から強化されたSOx排出規制(※1)および、段階的に規制が強化されている二酸化炭素排出量規制に対しては、2022年にさらに強化されるEEDI(※2)フェーズ3にも適応している。

同船は上甲板にLPG燃料タンクを装備するため、貨物とは別に燃料用のLPGを積載できる。またLPG燃料タンクはカーゴタンクと配管で接続されるため、必要に応じてカーゴタンクからLPGを注ぎ足すことが可能となる。
 
※1 SOx排出規制
2015年1月から欧米の排出規制海域(ECA)において、燃料中硫黄分0.1%以下のSOx排出量規制が実施されている。また、2020年1月からは、その他の世界の全海域を航行する船舶に対し、燃料中の硫黄分が0.5%以下の燃料を使用するか、排ガス中からのSOxを同等に低減する代替装置を使用することが義務付けられる。

※2 EEDI(Energy Efficiency Design Index)
1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2のグラム数として定義されるエネルギー効率設計指標。
EEDIを用いて新造船の省エネ性能の規制値への適合を強制する国際規制(EEDI規制)は建造契約日と引渡日に応じて段階的に強化される。大型LPG運搬船やLNG運搬船など一部の船種では、2022年以降の建造契約船からフェーズ3(基準値から30%のCO2削減)が要求される。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| 企業の取り組み【機関】