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2019年10月25日

【流 通】西友 AIによる需要予測に基づき自動発注を行うシステムの導入開始


西友は日立製作所との協創を通じ、AIによる需要予測に基づき自動発注を行うシステムとして、日立製作所の「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」を、2019年10月から全国の店舗への導入を開始した。西友が販売する弁当・惣菜売場の商品のうち、西友の自社工場で製造した商品をはじめとする約250アイテムが対象で、従来は経験を有する担当者が過去の販売実績などを基に商品ごとに発注を行っていたが、システム導入によりAIで店舗・商品ごとに高度な需要予測を行い、それらを基に発注量を決定するとともに、発注作業の自動化を可能する。

西友はシステム導入で、担当者が従来行っていた発注業務をAIに任せることにより、店内厨房での加工業務や接客などの店舗オペレーションに一層注力することができるようになるとともに、欠品や食品廃棄ロスの削減を目指す。

近年、国内の小売業は消費者ニーズが多様化する一方、生産年齢人口の減少に伴う人手不足などを背景に、先進のデジタル技術を活用し、需要変化に即応する高効率な店舗運営に対するニーズが高まっている。また「食品ロス」が社会的な課題となっており、2019年10月1日には「食品ロスの削減の推進に関する法律」が施行され、小売業はその対応を求められている。

西友はこれまで、各店舗の担当者が商品ごとに過去の在庫・発注・販売・廃棄量や天候・イベント情報などの複雑な条件を考慮して需要を予測した上で、発注量を決定し、発注作業を行ってきたが、こうした作業は熟練者による経験・ノウハウと一定程度の作業時間を要していた。

このような状況の中、西友と日立製作所は、2018年から両社の知見・ノウハウを融合し、AIを活用した発注業務の効率化に向けた協創を開始した、2019年3月から1カ月間にわたり、西友の3店舗の弁当・惣菜売場の19品目を対象に、日立製作所の「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」を適用して共同実証実験を実施した。

今後、「Every Day Low Price(毎日低価格)」の企業理念のもと、先進的で革新的なバリューリテーラーを目指す西友と日立製作所は、同システムをはじめとしたデジタル技術の活用を通じて、さらなる店舗業務の効率向上による売場の活性化と働き方改革の推進に加え、食品ロス削減によるSDGs達成への貢献を目指す。

日立製作所は、今回適用する「Hitachi Digital Solution for Retail/AI需要予測型自動発注サービス」を小売・流通業向けのソリューションの一つとして展開していく予定にしている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通