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2019年08月08日

【流 通】花王 顔肌の毛細血管を効率よく抽出できる画像解析技術を開発


花王スキンケア研究所と情報システム部門は、血液循環などの身体機能にも着目し皮膚科学研究を行なう中、毛細血管の血流調節機能が肌状態と関連があることを見出した。また、このような毛細血管と肌に関する研究を深耕することをめざし、マイクロスコープによる顔の肌画像から毛細血管を自動抽出する画像処理技術を開発した。

花王は「皮膚も身体の一部」という視点から、血液循環などの身体機能にも着目し、研究を行なっている。2015年には外部環境の変化に応じて血流を調節する力、血管力(※1)が高い人は皮膚性状が良好であることを初めて見出し、さらにこの血管力はストレスとも関連があることを報告した(※2)。

血管の中でも、毛細血管は、全身の血管から細かく枝分かれして存在し、組織に酸素や栄養を供給し老廃物の回収を行なうといった血液循環の最も重要な物質交換機能を担っている。しかし、皮膚の毛細血管には常に血液が流れているわけではなく、毛細血管は全身の血管とは異なる制御機構を持っており、組織の酸素濃度や代謝活動に応じて、血流が調節されていることが知られている。

しかしこれまでは、極めて微細な毛細血管のみを抽出して測定することは困難で、このような毛細血管のはたらきと皮膚の機能や代謝、肌の美しさとの関連や、その詳細はわかっていなかった。

※1 血管力
皮膚血流調節能を意味し、冷水負荷後の皮膚温回復率で計測。冷水負荷(15℃の冷水に1分間手を浸漬)後、手を冷水より引き上げ、直後のサーモグラフィー画像により、指先の皮膚温度を測定し。その後、10分後の指先の皮膚温度を測定して、皮膚温回復率を算出

※2 2015年7月30日 「血管力と皮膚性状の関係を発見 皮膚科学と健康科学を融合し、「生命美容科学」のステージへ」 花王ニュースリリース 

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投稿者:gotsuat 09:40| 流通