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2019年07月04日

【環 境】ダイキン工業 低温暖化冷媒HFC−32を用いた空調機の特許権不行使宣言


ダイキン工業は、HFC−32(R32)単体冷媒を用いた空調機の製造や販売等に関する特許の権利不行使の誓約を宣言した。この誓約の対象となる特許について、書面による契約をすることなく無償で使用可能にすることで、従来使用されてきた冷媒よりも地球温暖化に対する影響が低いHFC−32の普及をさらに促進したいと考えている。

2016年10月に、モントリオール議定書のキガリ改正にてHFC冷媒による温暖化影響を段階的に削減していくことが合意され、この改正が2019年に発効した。これを受け、キガリ改正批准国では低温暖化冷媒への転換に向け動き始めている。

HFC−32は、オゾン層を破壊せず、温暖化係数は従来使用されてきたR410Aの約三分の一であるなど、空調機の環境影響を抑制するための多くの特性を備えている。また、HFC−32は空調機の運転効率を高めることができ、冷媒自体も広く流通しており容易に入手可能である。単体冷媒であるため、回収・再生が容易であり、冷媒の新規生産量を削減することができる。これらの特性から、当社はHFC−32を、多くの地域における環境負荷低減に有効な冷媒であると考えている。

ダイキン工業はHFC−32を使用した家庭用空調機を2012年に世界で初めて発売した。現在では、HFC−32家庭用・業務用空調機は世界60ヵ国以上で販売されている。同社は2011年に93件の特許を途上国に対して無償開放し、2015年には全世界で無償開放することでHFC−32の普及を促進してきた。他の多くの企業もHFC−32空調機を販売しており、需要や関心がさらに高まっている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】