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2019年06月14日

【アジア】香港ヤマト 香港で保冷倉庫を拡張 Oisix香港の一貫保冷輸送を開始

ヤマトホールディングス傘下の雅瑪多運輸(香港)(以下 香港ヤマト)は、香港で保有する九龍湾基地の保冷倉庫(香港保冷倉庫ライセンス License/Permit:2851800046 ※1)を拡張し、オイシックス・ラ・大地傘下のOisix Hong Kongが当地で運営する生鮮品お届けサービスOisix香港の一貫保冷輸送を開始した。

日本の農水産品の輸出先として世界一位である香港は、近年では保冷輸送による産地直送の生鮮品や生酒などの輸入も増加しており、2018年も前年比で12.7%の伸びとなるなど、今では香港の飲食店・スーパーなどで手軽に購入することができる。それに伴い、消費者の食の安全に対する意識がますます高まっており、物流事業者は、しっかりと温度管理された状態で保管・仕分・配送することが求められている。

香港ヤマトは2011年より香港域内でのクール宅急便による小口保冷配送サービスの提供を開始し、温度管理が必要な生鮮品のラストワンマイルの配送を行ってきた。また、2016年11月にはワインの輸送に関する品質認証(※2)を小口混載配送を担う物流企業として初めて、2017年5月には国際規格「PAS1018」(※3)を取得し、2017年7月からはYamato Natural Aircargo(以下:YNA)を利用した国際保冷輸送を開始するなど、アジアにおけるコールドチェーンネットワークの構築を進めてきた。

Oisix香港は2009年12月より日本の食品・食材を香港の消費者に配達するサービスを開始し、2017年7月からは羽田クロノゲートと香港空港間でYNAを活用した輸送を進めてきた。その一方で独自の安全基準に則った農産物、加工商品などの日本の食品・食材を定温管理できる倉庫のキャパシティ増強、今後香港で更なる事業拡大の実現を目指す上で、高品質な物流ネットワークの構築が喫緊の課題となっていた。これを解決するために、香港ヤマトが約300坪拡張した九龍湾基地の保冷倉庫を活用した国際一貫保冷輸送を開始した。

※1:香港保冷倉庫ライセンス
香港政府の食物環境衛生署が発行する保冷倉庫内における食品の保管および簡易作業などを行うためのライセンス

※2 ワイン輸送品質認証:
香港品質保証局(HKQAA)発行によるワインの輸送品質認証。認証は、保管、輸送、小売の3区分に別れており、保管、輸送については、更に一般ワインと高級ワインに区分されている。香港ヤマトが保有している認証は一般ワインの輸送品質認証

※3 PAS1018:
小口保冷配送サービスのうち、荷物の積み替えを伴う輸送形態を対象とする国際規格。車両に搭載されている保冷庫などの空間の温度管理を中心に、配送中の積み替え作業に関する要求事項が規定されている

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア