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2019年02月15日

【環 境】日立金属 海水淡水化前処理用セラミックス吸着フィルタを開発


日立金属は海水淡水化においてRO膜の目詰まりを抑制するセラミックス吸着フィルタを開発した。また、シンガポールNanyang Technological UniversityのNanyang Environment & Water Research Instituteと共同で実証実験を行った結果、RO膜の目詰まり原因物質をCAFで吸着することにより、海水淡水化プラントの稼働率低下の原因であるRO膜洗浄頻度を大幅に低減できる見込みを得た。これにより造水コストの低減が期待できる。今後、実用化に向けた取り組みを加速させ、水処理ビジネスの中心であるシンガポールから事業展開を進めていく。

近年、人口増加や経済成長、気候変動などによる水需要増加への対応は世界的な課題となっており、国連が推進する持続可能な開発目標の一つに、水へのアクセスのみならず、水質・価格等の質の改善という目標が設定されている。

降水の少ない地域での水資源確保の方法の一つに、海水淡水化がある。海水淡水化システムでは海水中の塩分の除去にRO膜を用いるのが現在の主流である。RO膜で淡水化する際、海水に含まれる有機物などがRO膜の表面に付着し、目詰まりを起こして透水性能が低下することがある。RO膜の目詰まりは、ポンプの動力費増加や、RO膜の洗浄・交換に伴う海水淡水化プラントの稼働率低下など、造水コストの増加を招く。このため、海水淡水化プラントでは目詰まり原因物質をあらかじめ除去してRO膜の目詰まりを抑制するための前処理工程が必要になっていた。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】