<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2018年12月19日

【知 識】東京大学とダイキン工業 産学協創協定締結

東京大学とダイキン工業は、両組織の包括的な共同研究および人材交流や東京大学関連ベンチャー企業との協業を、高度なレベルで推進する「産学協創協定」を締結する。未来技術の創出に向けた共同研究などを通じて、未来社会において重要性が高まる「空気の価値化」を軸にイノベーションを生み出し、複雑な社会課題を解決し、新たなビジネスを創出していく。

東京大学は国際連合が採択したSDGsの17の目標達成に向けて、誰もが活躍できるインクルーシブな社会づくりをめざす未来社会協創(FSI:Future Society Initiative)を実現しようとしている。このため、学内の「知」を集積し、学内外との連携を深め、生み出された技術の社会実装を通じて、グローバルに課題解決を進めている。その中で地球的課題とされる「環境」「エネルギー」「健康的な生活」と密接につながる「空気」をテーマとして、グローバル展開を視野に協業できるパートナーを探索していた。

ダイキン工業はグローバルに事業展開する空調メーカーとして、空調ビジネスの未来を見据えた新技術やサービス・ソリューションを開発し、新たなビジネスモデルの構築を急ぎ、オープンイノベーションを掲げ、積極的な産学連携を行ってきた。

今回の協定は東京大学の高い問題意識にダイキン工業が応え、両組織のトップ同士が深く共感し実現した。東京大学は、卓越した知見・技術を持つ教授陣をはじめ、起業家精神を持つ研究者や学生、関連する豊富なベンチャー企業群を有し、ダイキン工業はグローバルに展開する空調ビジネスと、それを支える研究開発陣と技術・ノウハウなどのリソースを所持している。両組織がこれらの強みを持ち寄り、「空気の価値化」を軸にイノベーションを創出する。

また、協定の成果を日本国内のみならず、アジア、グローバルへと広げることをめざし、世界中に広がるダイキン工業の海外拠点も活用していく。その足掛かりとして、中国で既に着手しているダイキン工業と清華大学の包括連携に東京大学も参画し、これから着手する東京大学と北京大学の連携プログラムにダイキン工業も参画する。

両者は協定の趣旨に基づき、「未来ビジョンの協創」「未来技術の創出」「ベンチャー企業との協業を通じた新たな価値の社会実装」の三つの協創プログラムを実施する。同時に従来の産学連携から大きく踏み込み、人材に関わるさまざまな仕組み・制度を設け、両組織の人材が自由に交流し、刺激を与え合い、新たな知や技術、ビジネスが生まれやすい環境を作る。協定の期間は2018年12月から10年間で、拠出する資金は100億円規模を予定している。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識