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2018年12月11日

【流 通】日本工営 夜間等の河川変化を検知する技術を開発


日本工営は土木研究所とブレインズの3者で、斜面の土砂移動現象や渓流の流況変化(水位や濁りの変化)を検知する技術開発の共同研究を行い、昼夜間映像における動体追跡技術や高精度距離検出、画像鮮明化処理技術などを用いて、夜間・悪天候時における不鮮明な状況でも河川の状況を把握する技術を開発した。

この技術は、国土交通省中部地方整備局沼津河川国道事務所の協力のもと、静岡県の伊豆半島を流れる狩野川の直轄砂防流域に設置している監視カメラのデータを使って検証を行った。

濁りの検知には、狩野川に設置されている定点観測用カメラで撮影した濁水発生時の映像(2017年4月17〜18日分)を活用した。画素ごとの色を構成するRGB値(赤、緑、青の色を指定する値)を、オープンソースの画像解析ライブラリーで抽出し、色情報から濁水発生を特定する手法により、濁水は茶系のR値(赤を指定する値)が相対的に大きく、次いでG値(緑を指定する値)、B値(青を指定する値)となることから、これら値の差異を濁水検知の指標にする技術を開発した。また、水位の判読には画素の輝度情報(明るさを表す数値)に着目し、水位標部分を抽出して画像処理ソフトでトリミングした画像の輝度分布の分析を行い、画像から自動で水位判読する手法を開発した。画像の輝度情報の度数分布を示すヒストグラムを平滑化処理することにより、夜間降雨時の画像を鮮明化し、その鮮明化した画像と水位判読技術とを組み合わせ、夜間降雨時の画像において水位判読することが可能となった。

今後、画像解析による流況変化検知の精度検証とあわせて、リアルタイムでの運用と実用化を目指してシステム構築及びその実証検証を行う。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通