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2018年10月17日

【環 境】大成建設 浄化菌の効果を長く持続させる浄化材「TM-BioLong」を開発


大成建設は、塩素化エチレン類を浄化する特定浄化菌の効果を長期的に持続させる浄化材「TM-BioLong」を開発した。本浄化材を用いることにより、汚染域における浄化効果を持続させ、浄化材の注入回数を大幅に削減できコストの低減が可能となる。

近年、塩素化エチレン類による汚染地下水の原位置浄化対策として、汚染帯水層に井戸や注入管を設置し、浄化菌の増殖を促す有機物を主成分とする浄化材を注入する技術が普及している。しかし、この方法は増殖した浄化菌を一定期間留めリバウンド現象を防止するため、繰り返し浄化材を注入する必要がある。また、従来から市販されている効果の持続性を高めた油脂系浄化材は水より比重が軽いため、帯水層の下部に留まりにくいなどの課題があった。

そこで同社は、汚染帯水層で浄化菌の増殖を促す有機成分を緩やかに放出する特殊微粉樹脂を配合した浄化材「TM-BioLong」を開発し、実際に汚染サイトにて検証を行った。

比較的有機物の分解が生じやすい実汚染帯水層において持続性試験を実施した結果、従来の市販浄化材がほぼ50日で消滅したのに対して、本浄化材の特殊樹脂は約200日経過後でも初期の40%程度が地盤内に残存しており、1年以上は微生物の増殖促進効果を持続できることを実証した。

浄化菌を利用した汚染地下水の浄化では、浄化菌を速やかに増殖させ、長期的に活性を持続させることが重要である。そのため、今後、同社ではこれまで5年以上の使用実績のある即効性の浄化材「TM-BioQuick」と、今回新たに開発した「TM-BioLong」を組み合わせ、当社が実施する浄化工事に適用していくとともに、同社以外の浄化工事にも展開できるよう外販を視野に販路を構築していく予定である。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み【機関】