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2018年09月28日

【アジア】日立グループ タイで工場のエネルギー省力化や流通業務の効率化に向け協創


SCG Cement-Building Materials(サイアムセメントグループ セメント・ビルディングマテリアルズ 以下 SCG-CBM)と日立製作所(以下 日立)と日立のタイ現地法人Hitachi Asia (Thailand) (以下 日立アジア(タイランド)社)は、SCG-CBMの工場のエネルギー省力化や流通業務の効率化に向けた協創に関する覚書(Memorandum of Understanding/以下、MOU)を締結した。

今後、三社は日立のIoTプラットフォーム「Lumada」を活用したデジタルソリューションの開発や共同実証を行い、製造現場から物流に至るまでのバリューチェーンのさらなる効率化に向けた取り組みを進める。

現在、日本をはじめ中国やアジア各国でも生産年齢人口は減少傾向にあり、製造・物流現場においては、効率化・省人化にとどまらず、これまでの個別最適化から、バリューチェーン全体にわたる全体最適化を実現する高付加価値の製造・物流オペレーションが求められている。同時に、各国政府が主導してタイのThailand4.0や日本のSociety5.0など、世界各地でAIやIoT、ロボットなどの革新的な科学技術を用いて経済の発展と社会問題の解決を両立して推進する取り組みが進展している。

The Siam Cement Public Companyは、セメント・建設資材、石油化学、梱包材を主力事業としてグローバルに展開する、タイの製造会社で最大手の複合企業グループで、SCG-CBMはその中でセメントおよびその他建築資材の製造・流通事業を行っている。グループ全体で幅広い事業分野をカバーしているため、デジタル技術を活用した生産性の向上に取り組んでいる。

一方、日立は「電力・エネルギー」、「産業・流通・水」、「アーバン」、「金融・社会・ヘルスケア」を注力分野として、デジタル技術を活用した社会イノベーション事業を展開している。製造業で長年培ってきた経験やノウハウを基に、日立のIoTプラットフォーム「Lumada」を活用し、お客さまとの協創を通じてさまざまなデジタルソリューションを開発・提供している。また、2018年9月17日にタイに「Lumada Center Southeast Asia」を開設し、グローバル展開を加速している。

さらなる経営の効率化をめざすSCG-CBMと、グローバルにデジタルソリューションを提供する日立と日立アジア(タイランド)社は、MOUを締結し、工場のエネルギー省力化と流通業務の効率化にむけた協創を開始する。

具体的には、タイ南部のトゥンソンにあるSCG-CBMのセメント工場で日立の「Lumada」のソリューションコアである「工場シミュレーター」を活用して生産能力や生産管理などの各種データベースを分析し、工場全体の最適な生産計画を自動で立案すし、エネルギー使用量の削減を図る。また、流通業務については、セメント配送トラックの運行データを分析し、最適な配送計画を立案することで、物流コストおよび在庫の削減を図る。

今後、三社は、共同実証および効果検証を行うとともに、日立のデジタル技術を活用した協創を深耕させ、適用範囲拡大を検討する。また日立および日立アジア(タイランド)社は、SCG-CBMとの協創により新たなサービスを構築し、Lumadaのソリューションコアとしての展開をめざす。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア