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2018年06月07日

【流 通】電通 地域創生メソッド「プレイス・ブランディング」を開発


電通は地方創生・地域創生の重要性が高まる中、独自に培ってきた地域創生に関する知見・ノウハウを統合し、新たなメソッドである「プレイス・ブランディング」を開発した。この新メソッドを自治体や企業に向けて提供していく。

これまでも国内では「地域ブランド」というテーマで、さまざまな地域創生の取り組みがなされてきた。それらの多くが自治体の各部署や行政区画単位であったり、企業による取り組みも単独で行われたりすることから、産品の開発からシティープロモーションに至るまでの活動が単発的となり、持続的かつ統一感を持ったブランディングには必ずしも至っていないという状況があった。

こうした課題を克服するために開発されたのが「プレイス・ブランディング」で、地理学における「場所(プレイス)理論 ※」と「ブランディング理論」を融合させた。プレイスとは広域圏/街道/沿線領域/通り/路地といった柔軟な単位で課題設定ができる場所のことを指す。民間企業と行政の連携を行い、このプレイス視点から成功を収めてきた数々の事案をもとに理論体系を構築し、具体的な実践手法に落とし込んだ。

今回、外部専門家との共同研究も踏まえ、理念・理論から実践までを取りまとめた書籍『プレイス・ブランディング〜地域から“場所”のブランディングへ〜』を出版した。電通はこの書籍の初版の印税分を活用して、次代のまちづくりの担い手となる高校生や大学生を中心とした若い世代の方々に献本し、その理念を広く共有していく。また、そのメソッドや最新事例を紹介する専用ウェブサイトの開設に加え、全国各地からの相談窓口も設置する予定としている。

※プレイス理論
1970 年代に人間主体の地理学を提唱する人文主義地理学の中で議論され始めた理論であり、現在の人文地理学では、「人間の具体的な関わりを通じて、周囲の空間や環境から分節された、個人や特定の人間集団にとって特別な意味を帯びた部分空間」と定義されている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通