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2017年12月07日

【知 識】モスクワ市における高度交通信号システム実証で大幅な渋滞緩和に成功


NEDO、京三製作所、野村総合研究所は、ロシアのモスクワ市交通管制センターと共同で実施していた高度交通信号システムの実証事業を完了した。

実証事業では、モスクワ市内の深刻な交通渋滞の解決に向けて、同市内の5カ所の連続する交差点に同システムを設置し、車の移動時間の短縮効果の検証を行い、その結果、混雑時間帯で最大40%の渋滞緩和効果を確認した。

今回の成果により、車の燃料消費低減によるCO2排出量削減と、移動時間短縮による経済活動の活性化への貢献が期待できる。また同実証事業で得られた成果をもとに、今後、ロシアの他の地域への高度交通信号システムの展開を目指す。

ロシアは、国全体の近代化を目指し、様々なインフラ投資計画を打ち出している。なかでも、首都であるモスクワ市は、欧州最大の都市として成長を続けているが、その中で、市内の慢性的な交通渋滞は極めて深刻な問題であり、ロシアの経済活動を阻害する大きな原因の一つと考えられている。このため、現在、モスクワ市は大規模な信号システムの更新をはじめ、交通ソリューションの刷新を図ろうとしている。

 このような背景のもと、NEDOは、モスクワ市と高度交通信号システム実証事業の協力に関する基本協定書(MOU)を2015年12月21日に締結し、委託先である京三製作所、野村総合研究所とともに、モスクワ市交通管制センターと協力し、交通渋滞緩和のための高度交通信号システムの実証事業を進めてきた。具体的には、日本で交通渋滞緩和実績のある自律分散信号システムを市内の渋滞発生道路の連続した5カ所の交差点に設置し、その道路における車の移動時間削減効果の検証を行った。

その結果、混雑時間帯で最大40%の渋滞緩和効果を確認した。今回の成果により、車の燃料消費の低減によるCO2排出量削減と、移動時間短縮による経済活動の活性化への貢献が期待できる。

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投稿者:gotsuat 09:35| 知識