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2017年11月22日

【流 通】旭硝子 地球温暖化を抑制する環境対応型新冷媒の国際認証を取得


旭硝子が事業化を進めている環境対応型新冷媒「AMOLEA 1224yd」が、2017年10月に米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)(※1)の承認を取得した。日本企業として初めての、新規化学物質での承認取得となる。同社は2018年初頭に「AMOLEA 1224yd」の商業生産を開始予定で、今後も継続して需要伸長に応じた供給体制を構築していく。

「AMOLEA 1224yd」は、ターボ式冷凍機・バイナリー発電機・排熱回収ヒートポンプ等を主要用途とした、不燃性の環境対応型新冷媒である。従来冷媒 HFC−245fa の代替製品として、同等以上の冷媒性能や安定性を持ちながら、地球温暖化係数GWP(※2)を 1000分の1となる「1未満」まで抑えた。新規機器への適用はもちろんのこと、既存機器でも仕様によっては大幅な改修なく、冷媒を「AMOLEA 1224yd」へ交換可能であり、地球温暖化抑制に貢献する環境技術を簡易に導入できる。

ASHRAE は、暖房・冷房・空調・冷凍などに関わる国際的な学会で、新規冷媒の場合、ASHRAE により安全性(燃焼性や毒性)が承認されていることが採用決定の前提の 1つとなっている。「AMOLEA 1224yd」は、国内外の多くの空調機器メーカーから性能を高く評価されており、その一社として荏原冷熱システムが、既に次期ターボ式冷凍機への採用が決定となっている。今般のASHRAE承認を契機に、各種機器への採用が加速することを見込んでいる。

旭硝子グループは、地球温暖化を抑制する冷媒の開発や、環境問題に先進的に取組まれている機器メーカー様と実用化に向けた取組みを加速し、地球にやさしい冷凍・冷蔵・空調機器の早期実現に貢献していく。

※1 米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)
暖房・冷凍・空等・冷凍等に関する米国の学会で、関連機器や冷媒等の性能や安全性等の規格を制定し、承認等の運用も担っている

※2 GWP
地球温暖化への影響を示す係数。自然冷媒の一種である二酸化炭素を基準にして、他の温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があるかを表した数字のこと

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通