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2017年11月16日

【知 識】ニチイ学館とNEC 医療・介護分野で業務提携


ニチイ学館とNECは、医療・介護分野における業務提携に合意した。

両社はこれまで、経済産業省の「医療技術・サービス拠点化促進事業」(※1)に対して共同で提案し採択されるなど、中国における介護ビジネス領域において活動を進めてきた。このような共創活動を一層加速すべく、今回の業務提携に至り、第一弾としてAI(人工知能)を活用した高齢者の介護・自立支援サービス開発に向けた共同研究を開始した。

この共同研究の内容は、通常、ケアマネージャーが人手で作成する個々の高齢者に合ったケアプランの作成において、NECの最先端AI技術群の一つで多種多様なデータを分析できる異種混合学習技術(※2)を用いて高齢者の様々なデータを学習・分析することで、同技術を搭載したシステムが自立に適切と思われるケアプラン案を提案することを目指すものである。

具体的には、従来からある要介護者に対する入浴介助・通院介助などの身体介護、調理・掃除などの生活支援に向けたケアプランに加え、AIによる根拠をもとに要介護者のより効率的な運動機能改善などを促す新しいケアプランを作成する。これにより、介護事業者が要介護者の自立を促すサービスの開発を支援する。

昨今、日本では高齢化や医療の高度化のため社会保障給付は年々増加し、高齢者が健康で自立した生活を送ることが可能な時期を伸ばす「健康寿命の延伸」が重要となっている。健康寿命の延伸に向けて、介護サービスのニーズはますます高まっているが、介護業界では人手不足のため、より効率的な運営が課題となっている。一方、介護業界ではセンサーやウエアラブル機器などのIoTの導入が進みつつあり、それらのデータをもとにしたAI・IoTの活用に大きな期待が寄せられている。

ニチイ学館とNECは業務提携により、従来のケアプラン策定のプロセスを革新するとともに、今後も両者の強みを活かし、地域住民の健康促進、地域包括ケアに向けた取り組みなど、様々な介護・自立支援サービスの開発を進めていく。


※1 新興国におけるネットワークの構築支援その他医療の国際展開を促進するための仕組み作りや取組を検討・実施する各種事業を支援することを通じて、医療の国際展開をさらに加速させるとともに、医療機器産業をはじめとする関連産業の振興を図ることを目的とする事業

※2 多種多様なデータの中から規則性を高精度かつ自動で発見し、その規則に基づいて、状況に応じた最適な予測を行う技術

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 知識