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2017年09月15日

【アジア】川崎重工業と三菱商事 ダッカの都市鉄道車両・車両基地受注

川崎重工業と三菱商事は共同で、バングラデシュのダッカ都市交通会社(Dhaka Mass Transit Company Limited:以下、DMTCL)から同国初となる都市高速鉄道(以下、MRT)6号線向け車両144両および車両基地設備を受注した。

川崎重工業はプロジェクト全般管理、車両および主な車両基地設備の設計・製造・試験・納入整備・トレーニング・輸送等に加え、DMTCLが実施する車両および車両基地設備の保守業務の支援を担当し、三菱商事は商務事項の管理、ならびに一部車両基地設備の供給を担当する。

今回供給する車両は、軽量・高耐久性を特長とするステンレス製車両で、室内用CCTVカメラに加え、ワンマン運転時に乗降客やプラットフォームの状況を確認するための車外CCTVカメラを装備し、客室内の乗客だけでなく、乗降客やプラットフォーム上の安全にも配慮した設計を採用する。また、大容量空調装置を1両につき2台搭載し、高温多湿の現地環境においても快適な車内環境を実現する。

6号線は、バングラデシュで初めて建設されるMRTで、首都ダッカの中心地を南北に結ぶ全線高架で全長約20km、16駅で構成される。ダッカ周辺地域を含む都市圏は、人口1,500万人を超える世界有数の巨大都市圏で、人口増加に伴う交通量の増大により慢性的な渋滞が社会問題になっている。6号線は、道路交通からの交通手段の転換を促し、渋滞緩和による都市利便性の向上、経済損失の解消、さらに温室効果ガスの削減に資すると期待されている。また、ダッカのMRT開発は、日本政府のインフラ輸出戦略等の下で、計画策定段階から一貫して独立行政法人国際協力機構(JICA)がバングラデシュ政府の支援を行っており、6号線はJICAが同政府との間で結んだインフラ整備支援に関する円借款契約により建設が進められている。

現在ダッカでは、6号線以外のMRT建設も計画中であり、経済発展と都市化の進展により、今後MRT車両の需要が継続的に増加することが期待されている。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| アジア