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2017年08月10日

【知 識】村田製作所と指月電機製作所 車載用高耐熱フィルムコンデンサーを共同開発


村田製作所は指月電機製作所とともに、125℃の高温環境下での連続使用が可能な高耐熱フィルムコンデンサFHシリーズを開発した。今後更なる高温保証が求められる環境対応車のコンバータや、モータ駆動用インバータなどに最適な商品。同製品は、村田指月FCソリューションズにて2018年4月から量産を開始し、サンプルは2017年9月から提供する予定にしている。

近年、ハイブリッド車や電気自動車などの環境対応車に使用される電子部品の市場ニーズは、小型・軽量化、大容量化、高耐熱化などが求められている。

コンバータやモータ駆動用インバータに使用されるコンデンサは、高温保証のニーズが従来にも増して高まっており、また、電源ラインで使用されるコンデンサにおいては自己回復機能(※1)も求められる。従来の高耐熱フィルムコンデンサ(※2)は105℃までの温度保証が一般的であり、高温域での自己回復機能が働きにくくショートモード故障となる懸念があった。

村田製作所は、新しい高耐熱フィルム材料(※3)を開発し、指月電機製作所とともに125℃の高温環境下での連続使用が可能で自己修復機能に対応した車載用高耐熱フィルムコンデンサを開発した。これにより従来の高耐熱フィルムコンデンサでは対応出来なかった領域への対応が可能となった。

※1:セルフヒーリングと呼ばれる機能で、ショートモードでの故障を防ぐ機能

※2:ポリプロピレンフィルムを誘電体としたフィルムコンデンサ。当フィルムは105℃を超える高温保証は難易度が高いとされている

※3:熱硬化性樹脂に分類されるフィルムを誘電体に用い、125℃連続使用が可能となった

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 知識