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2017年08月09日

【流 通】NRI 社員個々人の働き方を人工知能を活用して可視化するコンサルティングサービスの提供開始


野村総合研究所(以下「NRI」)は、「働き方改革」を推進するためのコンサルティングサービスとして、人工知能を活用し、個々の社員のスケジュール情報を分析して、社員の時間の使い方を可視化し、改善を図るサービスの提供を開始した。

日本では、製造業の生産ラインの自動化は進んでいるものの、サービス業やホワイトカラーの生産性は、他の先進諸国と比べて低いとされている。意思決定構造の曖昧さや、硬直的雇用慣行など、さまざまな原因が複雑に絡み合った結果と考えられるが、ホワイトカラーの生産性はそもそも非常に計測しにくいという特徴がある。社員の働き方の現状が分からない状態で、ノー残業デーなどのルールを作ったり、IT(情報技術)を利用したツールを導入したりしても効果は限られる。

NRIは、ホワイトカラーの働き方を可視化し、働き方を効率化するための注力点を定量的に示すため、スケジュール情報を人工知能で分類する技術を開発した。社員一人ひとりの時間の使い方を分析し、課題の発見や改善案の導出につなげることができるようになる。

今回開発した技術は、「顧客との打ち合わせ」「社内会議」「移動」「私用」など、分類したい切り口に合わせて、スケジュールに登録されている件名の特徴をリカレントニューラルネットワーク(RNN ※) 型の人工知能に学習させ、時間の使い方を色分けします。スケジュール上には社員一人ひとりの働き方が記録されている。これを人の目で見て色分けすれば、働き方を定量化することができるが、多数の社員の毎日の予定表を、手作業で色分けすることは現実的ではない。これに対し人工知能を活用することで、多数の社員の長期間のスケジュールを自動で色分けすることができる。社員がどのように時間を使っているのかを明確にすることで、働き方改革の切り口となる課題を定量的に示すことができるようになる。

※ リカレントニューラルネットワーク
人間の脳の情報処理の働きを模した数学モデルであるニューラルネットワーク(神経回路網)において、前の時刻の中間層を次の時刻の入力層に入れて学習することで、時系列情報を考慮することができる多層構造のもの

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通