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2017年07月18日

【流 通】「沿岸災害シミュレーションシステム」の研究開発を開始


京都大学、NEC、国立環境研究所、東北学院大学、茨城大学と海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所(以下、港湾空港技術研究所)は共同で、気候変動に伴い強大化が懸念される台風による沿岸災害への対策を目的として、マングローブなどのグリーンインフラを用いた減災効果を検証・評価する「沿岸災害シミュレーションシステム」の研究開発を開始した。

この研究開発では、過去に発生した気候変動の影響を踏まえ、台風発達から沿岸部までの大気・高潮・波浪の状況を同時に評価する災害予測モデルを開発する。また、グリーンインフラによる減災効果を検証・評価するための高解像度な海面変動モデルを開発する。さらに、マングローブの生態系分布調査や水理模型実験により、生理的・物理的特性を数値化したモデルを開発する。

これらのモデルを組み合わせ、スーパーコンピュータ上で高速計算を実行し、沖合から沿岸までの減災効果の定量的な検証・評価を行います。スーパーコンピュータには、海洋研究開発機構の「地球シミュレータ」(※1)などが使用される。加えて、グリーンインフラ(※2)に防波堤などのコンクリート構造物(以下、グレーインフラ)を加えた場合の減災効果を検証し、グリーン・グレーインフラの効果的な組合せを中長期的に評価する仕組みも構築する。


(※1)地球シミュレータの利用は、平成29年度公募課題「気候変動に伴う台風・沿岸災害ハザードの長期評価手法の開発」のもとで行われる

(※2)グリーンインフラストラクチャ
自然環境の有する多様な機能を、インフラ整備に活用するという考え方。コンクリート構造物の代替や補足の手段として用いることで、自然環境保全、景観維持などの効果も期待できる

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通