<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ
2017年05月12日

【アジア】日立造船 ラオスで水門・鉄管工事を受注 日本企業として初めて仮締切工法実施

日立造船は、安藤ハザマより、ラオス国「ナムグム第一水力発電所拡張事業」における水門・鉄管工事を受注した。同工事で適用する仮締め切り工法は、日本企業が海外でダム再開発工事向けとしては初めて実施する。

ナムグム第一水力発電所拡張事業では、首都ビエンチャンの北方約65kmに位置する既設のナムグム第一水力発電所において、発電ユニットを1基増設することにより、ビエンチャン首都圏のピーク電力需要への対応能力の強化を図る。日本国政府ODA(政府開発援助)の有償資金協力で実施する。安藤ハザマが全体施工を行い、日立造船は安藤ハザマより同工事で設置される仮締切設備、水門・鉄管の製作および現地での据付工事を請負う。

同事業では既設ダムの堤体に穿孔(せんこう)を行う施工方法を採用する予定で、鋼製の仮締切設備を設置することにより既設ダムの運転を止めずに工事を行うことができる。この技術は、既設ダムを利用した拡張であるため、事業実施による貯水池および下流等への環境・社会的な影響がほとんどないことも大きな利点であり、日本企業として海外で初めて実施する。

日立造船は、1900年に水門・鉄管事業を開始して以来、国内外の水門や可動堰の他、鉄管をはじめとする水力関連設備を数多く納めてきた。近年、新規ダム建設が縮小される中、既設ダムの機能向上の観点から、放流設備や取水設備を増設するケースが増えてきている。仮締切設備はダム水位を低下させずに、貯水池の水面以下に放流設備や取水設備を構築できるため、ダム再開発事業には欠くことができない。同社は2015年に鹿児島県薩摩郡の鶴田ダム向けに施工するなど、仮締切設備でも多くの実績を有しており、今後計画される国内外の既存ダムの有効活用に積極的に取組んでいく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| アジア