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2017年05月08日

【流 通】自動車保険で「被害者救済費用特約」を新設および「無過失事故の特則」を改定


損害保険ジャパン日本興亜は、自動運転技術やコネクテッドカー(インターネット回線と接続し、ICT端末としての機能を有する自動車)の普及に対応するため、自動車保険において「被害者救済費用特約」の新設および「無過失事故の特則」の改定を行い、2017年7月から提供を開始する。

自動運転技術は、高齢者や過疎地における移動手段の確保、物流業界の人材不足解消、交通事故の削減、交通渋滞の緩和などさまざまな社会的効果が期待されることから、国内外でこの技術の早期実現に向けた研究・開発が進められており、国内においては自動運転技術を搭載した自動車(※)やコネクテッドカーが普及しつつある。

現在実用化されている自動運転機能は、運転者自身が運転することを前提とした「運転支援技術」であり、事故が発生した場合には原則として運転者が責任を負うものとされている。そのため、現時点では、運転者が法律上の損害賠償責任を負わない事故が発生する可能性は低く、大半のケースにおいては現行の対人賠償責任保険と対物賠償責任保険で保険金を支払うことが可能だが、、昨今の技術進展の早さやサイバー攻撃の増加等を背景にリスクが多様化していることから、運転者の損害賠償責任の有無が明らかでなくその確定に時間を要するケースが想定される。

このような場合において、自動運転技術を搭載した自動車やコネクテッドカーを利用する運転者に引き続き「安心」を提供し、「迅速な被害者救済」「事故の早期円満解決」を図るため、運転者に損害賠償責任がない場合でも保険金を支払う「被害者救済費用特約(自動セット)」を新設した。

さらに、システムの不具合や第三者の不正アクセスなどによる事故で契約者に過失がない場合には、契約者の自動車保険の継続契約の等級に影響しないようにする「無過失事故の特則(車両保険に自動セット)」を改定する。

※ 自動車の走行のうち、アクセル・ブレーキ・ハンドルの複数の操作をシステムが同時に行う車が、すでに自動車メーカー等から市場投入されている

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通