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2017年04月25日

【流 通】荏原冷熱システムと中部電力 省エネルギーを実現するガス焚吸収冷温水機を開発


荏原冷熱システムと中部電力は、ガス焚吸収冷温水機(※1)の始動時にかかる時間とエネルギー消費量を半減(※2)できる制御方法を搭載したガス焚吸収冷温水機を共同開発した。

両社は、ガス焚吸収冷温水機には始動時間が長いという弱点の主因である停止時の希釈運転(※3)を、運転状況から判断して最小限にとどめるように改良するとともに、始動時の燃焼量制御を見直し、ガス焚吸収冷温水機への入熱量を始動直後から大きくする制御方法を開発した。この制御方法を搭載したガス焚吸収冷温水機は、従来の制御方法に比べて始動にかかる時間とエネルギーの半減を達成した。

※1 ガス焚吸収冷温水機
圧縮機を使用せず、冷媒(水)を吸収溶液に吸収させて冷水をつくる冷凍機。水分を分離して吸収溶液の濃度を上げ、吸収能力を回復(再生)させるために、ガスの燃焼熱を用います。なお、ガスの燃焼熱を加熱源にして、暖房用の温水をつくることも可能

※2 始動時にかかる時間とエネルギー消費量を半減
前回停止時の冷凍負荷率がおおむね70%以下の場合、始動時にかかる時間とエネルギー消費量を半減できます。なお、始動時間の削減率は、前回停止時の冷凍負荷率により異なる

※3 停止時の希釈運転
ガス焚吸収冷温水機では、再生器と呼ばれる部屋で作られた高濃度の吸収溶液の温度が停止中に下がり、結晶化することを防止するため、停止時に高濃度の吸収溶液を薄めるための希釈運転を行う。始動時には、希釈した吸収溶液を再度濃縮する必要があるため、ガス焚吸収冷温水機の始動時間が長い主因となっている。なお、希釈運転の間は水の凍結を防止するため、ガス焚吸収冷温水機内のポンプだけでなく、機外の水ポンプの運転も必要

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:45| 流通