<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2017年03月27日

【環 境】ワイヤレス急速充電装置を使ったEVバスの運行で約60%のCO2削減効果を実証


東芝は、EVバス向けの85kHz帯44kWワイヤレス急速充電装置を用いて、2台のEVバスを公道で運行し、ディーゼル車と比較して約60%のCO2削減効果があることを実証した。これは、環境省委託事業「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」において、ワイヤレス充電の利便性やCO2削減効果の検証を目的に、同社と早稲田大学が共同で平成28(2016)年2月から平成29(2017)年1月にかけて実施された。

ここでは、東芝と早稲田大学理工学術院紙屋雄史教授研究室が共同で開発したワイヤレス急速充電装置を搭載した中型と小型のEVバス2台を、企業の連絡バスとして川崎市や羽田空港周辺の公道で1日3〜4往復走行した。公道走行において測定した走行距離と消費電力などのデータをもとに早稲田大学がCO2削減効果を計算した結果、首都高速道路を含むルートを運行した中型EVバスでは、同サイズのディーゼルバスと比較して、約60%の削減効果があることが分かった。

今回使用したワイヤレス急速充電装置は、車載用のワイヤレス充電向けに国際標準化が進む85kHz帯を採用し、従来型の電磁誘導方式よりも送電パッドと受電パッド間が離れた状態で送電することができる磁界共鳴方式を用いており、さらに、同社独自の送受電パッドを採用することにより、送受電パッド間が左右20cm、前後10cmまでずれていても充電できる。また、15,000回以上の急速充放電を繰り返しても劣化の少ない長寿命特性を持つ東芝製リチウムイオン二次電池「SCiB?」を搭載しているため、観光地や空港の巡回バスなどで求められる高頻度かつ短時間の充電に適している。

なお、東芝は、同ワイヤレス急速充電装置を用いた乗用車への充電も合わせて確認し、乗用車の場合、EVバス向けワイヤレス急速充電装置の2つの送電パッドのうち片方のみを稼働させ、乗用車が7kWの電力を受電できる機能を付加した。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:30| 企業の取り組み 【機関別】