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2016年12月16日

【流 通】既存のチケットシステムから電子チケットを発券できる「Quick Ticket」


トランスコスモス子会社のLeonis&Co.(以下レオニス)は、コンサート、スポーツなどリアルイベントのチケットを低コストで電子チケット化できる電子チケット発券システム「Quick Ticket」の提供を開始した。

昨今、コンサートやスポーツの観戦チケットを非公式の転売サイトやオークションサイトを使って高額で再販する不正転売が問題となっており、その対策として電子チケットへの期待が高まっている。エンタメビジネス先進国とされるアメリカではすでに電子チケットが主流化(コンサート系90%以上、メジャーリーグ90%以上、NBA、NFL、NHL70%〜80%)している。しかし、日本では独自の商習慣、システム開発コスト、端末設置をはじめとした入場管理の現場負荷、ユーザビリティなどの課題から充分に普及が進んでいない。

レオニスが提供を開始した「Quick Ticket」は、チケット販売代理店(プレイガイド)、イベント興行主、その他イベントを主催する企業は、既存のチケットシステムと「Quick Ticket」をつなぐだけで電子的にチケットを発券・利用できるようになる。また、電子チケットとしての機能は従来の電子チケットの課題を分析し、来場者とイベント運営側双方の使い勝手を追求する。

来場者は従来のチケット販売サイトでチケットを購入する際に「電子チケット受取」を選択して電子チケットを受信。イベント当日にスマートフォンで受け取ったチケット券面を提示するだけで入場することができる。チケットのやり取りはFacebook Messengerや電子メールなど、来場者が日常的に使うコミュニケーションツールに対応する。従来の電子チケットで大きな課題とされてきた「専用アプリのダウンロード」や「ID登録」といった来場者の手間を省略できる規格を実現した。
また、電子チケットでは不可欠とされてきた専用の端末(及び電源)、スタッフ、入場レーンといったイベント運営側の負担を最小化するため、スマートフォン画面上に物理的なスタンプ(電池不要)を押印するだけでチケットの有効性判定とモギリ作業が同時に行える「電子スタンプ」規格を採用し、紙チケットと共通の仕組みでの運営を可能にすることで、現場負荷の心配なく導入できる。

なお、「QuickTicket」で利用している物理的なスタンプをスマートフォン画面に押印する「電子スタンプ技術」はレオニスが発明し、国際特許を有する独自技術です。既にEMTG株式会社にご活用いただいており、2014年5月からの約2年半の間にコブクロの全国ツアーや、横浜DeNAベイスターズなど、数多くの興行での利用実績を有している。今後はプレイガイドや音楽レーベル、プロダクション、施設運営者、イベント運営者などリアルイベントに携わる多くの企業、並びにイベント来場者の意見と同社の技術力に基づき、電子チケット関連技術の開発を進めることで業界の発展に寄与することを目指す。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通