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2016年12月15日

【流 通】アクセンチュア 企業向け“訂正可能な”ブロックチェーンのプロトタイプを発表


アクセンチュアは、耐改ざん性の機能は維持しつつ、人的ミスの解決、法令や規制当局からの要求への対応、不法行為などへの対処といった非常時において、訂正可能なブロックチェーンのプロトタイプを開発した。この技術は、銀行、保険、および証券などの業界におけるブロックチェーンの活用が期待される。このプロトタイプは、管理者が存在するパーミッション型ブロックチェーン(管理者によるアクセス制限が設定された)向けに開発された。ビットコインに代表される、パーミッションレス型のブロックチェーンは対象としていない。

このパーミッション型ブロックチェーンは、システムのユーザへの耐改ざん性は保たれる一方、必要な場合には、指定された管理者が決められたルールに従い、チェーンを破壊することなくブロックを訂正・削除できる。これには”カメレオンハッシュ”と呼ばれる新しいハッシュが活用され、2つのブロックを相互にリンクするアルゴリズムが安全な秘密鍵によって再生成される。また、この発明では、ブロックを訂正すると変更の「足跡」が残り、ブロックが変更されたことを示す機能も備えている。

従来のブロックチェーンでは、過去のブロックを変更しようとした場合、各情報ブロックのチェーンが破壊され、計算が破綻する。従来のブロックチェーンでは、この変更を受け入れる参加者が一定数に達しない限り、基本的にそれを拒否し、ブロックチェーンを変更せず元の状態が維持されるとともに、改変の証拠が記録される。一定数の参加者が変更に同意した場合、分岐が追加されて(ハードフォーク)チェーンの片方は問題のあるブロック上で終了し、もう片方のチェーンは訂正されたブロックから継続される。訂正する場合は、分岐以降の全てのブロックを再構築しなければならず、利用に中断をもたらすと共に大きなコストを伴う。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通