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2016年10月14日

【流 通】竹中工務店と吉野石膏 施工性と環境性に優れた放射線遮蔽ブロック壁を開発


竹中工務店と吉野石膏は、石膏を主成分に天然素材を添加した新素材から成る放射線遮蔽ブロック壁「RadBlock−X」を開発、福島第一原子力発電所新事務本館新築工事に採用された。

この度開発した「RadBlock−X」は、主にガンマ線、X線に対して優れた遮蔽性能を発揮する。重量約16kgのブロックを積層施工するもので、施工性に優れ、短工期かつ工事騒音や粉塵の大幅な抑制が可能。環境に優しい素材から構成され、施設内のレイアウト変更時にも再利用できる。福島第一原子力発電所新事務本館新築工事では、安全性をより強化するために、エントランスホール守衛室受付に設置した。

原子力関連施設はもとより、放射線治療を実施する高度先進医療施設や最先端の研究施設において放射線を遮蔽する必要がある。従来、ガンマ線、X線といった放射線の遮蔽には、鉛板や鉄板などと併用して普通コンクリートが主に利用されている。在来工法では、現場でのコンクリート打設やモルタル目地部処理により、施工中に発生する騒音・粉塵・汚れの発生が完全に抑えられなかった。また、PC部材を活用した乾式施工とする場合には、遮蔽性能を十分に確保するために部材の寸法精度を高めることと、部材を構成する材料のばらつき(比重の均一性)を少なくすることが課題とされてきた。

「RadBlock−X」は、重量約16kgのブロックを積層する簡易な施工法のため、施設内のレイアウト変更やリニューアルに対応する。石膏を主成分とした形状自由度の極めて高いブロックで構成されており、ブロックの上下左右端部を凹凸形状とし、壁周辺部の鉄骨フレームの溝部にはまるよう施工する。必要とされる遮蔽性能に応じて、普通コンクリートに比べて部材を薄く設計することも可能で、耐震性においても設置条件に応じた十分な耐震性能を確保することができる。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| 流通