<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2016年07月01日

【環 境】日立オートモティブ ブラジルの燃料事情に対応した高圧燃料ポンプをVWが採用


日立オートモティブシステムズがブラジルの燃料事情に対応するため開発した高圧燃料ポンプが、フォルクスワーゲン社(以下、VW)に採用された。

ブラジルでは、1973(昭和48)年の石油危機を契機とした「国家アルコール計画」実施により、サトウキビを原料とするエタノール燃料の車両が販売されている。現在では、サトウキビやトウモロコシなどのバイオマスを原料とするエタノールの生産量が、世界生産のおよそ3分の1を占めるまでに伸長し、同時にブラジルにおける自動車販売台数の約90%を、ガソリンやエタノールなど燃料を混合し、1種類以上の燃料で走行するフレックス燃料車が占めるまでになっている。

エタノール燃料はガソリンと比べて腐食性や壊食性が高いため、自動車の燃料機器に対しては劣化や損傷を引き起こしやすいことが課題として知られており、日立オートモティブシステムズではこの課題に対し、適切な材料選定とともに、液体シミュレーション技術を用いたポンプ構造の最適化を図ることにより、部品の耐久性を向上させた。これにより、25メガパスカルの高燃圧と、100%エタノール燃料(E100)への対応を可能とし、また同時に、脈動騒音の小さい構造を適用し、静音化も実現した。これらのソリューション提案が、新興国においてビジネス展開を拡大しているVWに評価され、同社製品がブラジルで生産する車両に搭載されることになった。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み 【機関別】