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2016年06月16日

【流 通】聞き取りやすい音声伝達の認証および環境構築ビジネスが始動


電通のダイバーシティ(多様性)課題対応専門組織「電通ダイバーシティ・ラボ」(以下「DDL」)は、スマートサウンドデザインソサエティ(以下「SSDS」)と共同で、聞き取りやすい音声伝達の認証と、その環境構築ビジネスを推進していくことで合意した。

合意の背景には、社会がさまざまな「音声情報」で満ちあふれる一方で、それらの情報を聞き取りにくいと感じている人が非常に多いという課題が存在している。現在の日本では高齢化も相まって、音声情報などの聞き取りにくさを感じている人が推計で約1,455万人(※)にも達している。

そこでDDLとSSDSは、学校や職場、講演会、飲食店などにおける「会話でのコミュニケーション」、駅や街中の放送などの「生活インフラにおける音声情報」、舞台・漫才・ミュージカル・公演などの「エンターテインメントにおける音声情報」など多様な場所と状況で飛び交う音声情報を「より聞き取りやすく」することができれば、人々の生活が改善され、ひいては社会の活性化にもつながっていくのではないか、という可能性に着目した。DDLが持つコミュニケーション領域における知見と、SSDSが持つ快適かつ機能的な音環境構築における専門的なノウハウを融合させ、これまでになかった音声情報の「聞き取りやすさ」の研究と新しいサービスの開発を目指す。

これまでの改善策では、多くの場合、文字(字幕)などによる音以外の情報保障に頼ってきた。DDLとSSDSでは、音声情報を補助手段によらずそのまま伝達する可能性を模索し、多くの人にとって利便性が高まる環境を構築していく。

具体的には、DDLとSSDSは「音声が聞き取りやすいとはどういうことか」「音声が聞き取りやすい環境をどう作っていくか」「音声情報をより多くの方に届けるためにはどういう方法があるか」などの研究を推進していくとともに、共同で「聞き取りやすい音声伝達の認証」の仕組みを立ち上げ、そこで得た知見・ノウハウを多様な施設を保有する自治体や企業に提供していく。なお、共同研究に際しては、音声情報の「聞き取りやすさ」に関する知見を持つ団体や企業にも参加を募り、相互に連携・協力しながら推進していく予定にしている。


※ 日本補聴器工業会「Japan Trak2015」と総務省「人口推計」(平成27年9月確定値)より推計

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:40| 流通