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2016年06月16日

【環 境】鹿島 建物地上部に使える環境配慮型コンクリートを開発


鹿島は、高い環境性能・品質・経済性を兼ね備えた、新しい環境配慮型コンクリート「エコクリートRBLS」を開発したと発表した。同コンクリートで用いるセメントは、製造時におけるCO2排出量を一般的なセメントより25%削減しながらも、建物地上部への適用が可能であるなど高品質で汎用性が高く、さらに普通コンクリートと同レベルの材料コストを実現した。

建築物を構築する上で不可欠な建設材料であるコンクリートは、セメント、細骨材、粗骨材および水で構成される。このうち、セメントを製造する際に発生するCO2量が圧倒的に多く、セメント1tあたりの排出量が750kgと、全体の99%を占めている。地球温暖化防止対策の一環としてCO2削減を積極的に推進するためには、建物本体で低炭素化を図る必要があり、そのためCO2排出量が少ない低炭素セメントを用いたコンクリートが求められている。

代表的な低炭素セメントとして高炉セメントB種があげられるが、同セメントを用いたコンクリートは建物の耐久性に大きく関わる中性化に対する抵抗性が低く、また、特に夏期高温時においては乾燥収縮によるひび割れが生じる等の問題があるため、適用先が主に外気の影響を受けにくい地下躯体に限定される。さらなるCO2削減のためには、一般的に建物本体の6〜8割程度を占める地上躯体にも使用可能な低炭素コンクリートが望まれている。

そこで鹿島は、中性化しにくく使用に制限のない高炉セメントA種を改良し、CO2排出量を削減しながら、地上躯体に使用でき汎用性に富む「エコクリートBLS」を開発した。また、低炭素コンクリートに対し強い社会的ニーズがある一方で、そのコストの高さが普及に際しての障壁となっていますが、「エコクリートBLS」は、普通コンクリートと同レベルのコストを実現した。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:25| 企業の取り組み 【機関別】