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2016年03月02日

【物 流】国交省 「日マレーシア物流政策対話」の内容を公表


国土交通省(以下、国交省)は、平成28(2016)年2月18日にマレーシア・クアラルンプールで行われた「日マレーシア物流政策対話」で、我が国物流システムの国際展開の促進に向けて、マレーシア政府と意見交換を行った内容を同年2月24日に公表した。

両国の物流施策の現状及び課題として、マレーシア側から、平成27(2015)年3月に策定された「マレーシア物流・貿易円滑化マスタープラン2015-2020」について紹介があった。

日本側は、マレーシア側より倉庫の業規制化 及び 振興策に関心が示されていたことから、我が国における物流施設整備に係る法制度などを紹介するとともに、アジア物流圏全体の効率化を推進するという観点から、北東アジア物流情報サービスネットワークや、我が国の経験を活かした国際標準の形成・導入の重要性について説明をした。また、日本はマレーシア側の物流において以下に関する問題意識を提起、改善を要請した。

・マレーシアでは、事業用トラック輸送について、トラックヘッド1台に対し、所有できるシャーシの数が 限定されている為、規制緩和を要請した。これに対し、マレーシア側より、ASEAN諸国からも、現在所有できるシャーシの数である5台から10台へ緩和要望があることから、安全対策を講じた上で引き続き検討していきたいと述べた。

・マレーシアのASEANにおける車両相互通行等に関する取組状況を踏まえ、タイとの二国間の車両相互通行に係る取組の進捗が重要だと述べた。これに対し、マレーシア側より、現在タイとの間で車両相互通行協定を締結すべく準備を進めていると報告があった。

・マレーシアで既に航空貨物において実施されているマニフェスト通関に関し、陸上国境での導入を提案した。これに対し、マレーシア側は、半年に一回開催されている現地事業者団体とマレーシア関税局との会議においても、議題として提議し、議論していきたいと述べた。

その他、マレーシアでは、自動車による交通事故の増加が問題となっており、トラックドライバーの質の向上が重要視されている。これを踏まえ、日本側は、日本における貨物自動車運送事業の安全対策を紹介し、安全対策の重要性を強調した。また、貨物自動車運送事業者の運転者に対し義務付けられている適性診断に関して、具体的な実施内容について紹介した。

国交省は対話を通じて、交通安全対策に係る取組や越境輸送の円滑化に係る取組の重要性について両国の認識が共有されるとともに、日本側からの要請についても、マレーシア側の前向きな姿勢が示されたとまとめた。

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投稿者:gotsuat 09:45| 国際物流