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2016年02月16日

【アジア】住商 カンボジアで電子機器製造受託サービス事業拠点を設立

住友商事は、事業会社であるAlpine Technology Manufacturing(Thailand)(以下「AOTH」)とSumitronics(Thailand)(以下 スミトロニクス・タイ)を通じ、電子機器の製造受託サービス事業(以下 EMS事業)を目的として、カンボジア国バンテイメンチェイ州ポイペト市にSumitronics Manufacturing(Cambodia)(以下 SMC)を設立する。

東南アジアでは、2015年末にASEAN経済共同体が発足し、関税撤廃等の効果をあげており、2025年までに自由化分野を含むさらなる経済統合が計画されている。大メコン経済圏(※1)においても、タイの製造業を中心とした経済発展の波及効果が見込まれている。

その中でもカンボジアは、地理的優位性、物流インフラ、廉価で豊富な若年層労働力を有し、タイプラスワン(※2)との相乗効果もあり、すでに多くの外資企業が進出し国境経済圏(※3)が形成されている。SMCの設立予定地であるポイペト市は、タイ国境の南部経済回廊途上に位置し、主にタイ向けの製造拠点としての発展が見込まれている。

SMCは、タイで製造を手掛ける日系車載・家電メーカー向けに低コストかつ安定したEMS事業を提供するために、他の日系EMS事業者に先駆けてカンボジアに進出する。2016年4月に会社登記を完了し、同10月に操業を開始する予定にしている

AOTHは、高度な製造技術と徹底した品質管理を強みとしたタイ有数のEMS企業であり、SMCはAOTHの高い製造技術力と、住友商事の事業経営ノウハウ・マーケティング力を組み合わせることで、カンボジアにおいて早期に事業基盤を確立する。

住友商事は、1990年代にEMS事業に参画し、現在、子会社のスミトロニクスグループを通じて、海外7カ国9拠点でEMS事業を展開している。今後、産業分野、医療分野、車載分野、環境インフラ分野など、ますます需要が高まるエレクトロニクス関連ビジネスの需要を取り込むべく、さらなる取引拡大を図る。

※1 大メコン経済圏
タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーの5カ国と中国雲南省、広西チワン族自治区の2省にまたがるメコン川流域の総称

※2 タイプラスワン
タイの産業集積地で事業展開している日系企業が生産工程の中から労働集約的な部分を周辺国国境付近にある経済特区に移転するビジネスモデル

※3 国境経済圏
国境地域の限定された地理的範囲に形成される局地経済圏

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 09:35| アジア