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2016年01月22日

【物 流】国交省「第1回貨物列車走行の安全性向上に関する検討会」開催


国土交通省は平成28(2016)年1月15日に「第1回貨物列車走行の安全性向上に関する検討会」を同年1月19日に開催すると発表した。

この検討会は、鉄道事業者や鉄道車両メーカー、貨物利用運送事業者、荷主と研究機関等の関係者で構成され、昨年12月17日に運輸安全委員会が提出した「貨物列車走行の安全性向上に関する意見について」の指摘を踏まえた上で、貨物列車走行の安全性の向上を目的に実施するものとしている。議事内容は以下の2点。

@JR北海道の江差線等の貨物列車の脱線事故についての事故調査報告と概要及びその後の取組み等の説明と質疑応答

A本検討会における検討項目について、運輸安全委員会から提出された「貨物列車走行の安全性向上に関する意見について」の説明および意見交換

議事内容@の主原因は積荷の偏積であると報告があり、事故調査報告書公表後には日本貨物鉄道(以下、JR貨物)の重量計による測定で一部のコンテナで偏積を確認している。この結果を受け、「鉄道貨物輸送における偏積対策に関する検討会」において検討を実施した。

JR貨物の課題として、コンテナ内の積付けの状況が確認できないことや膨大なコンテナの取扱いを行っているため、全コンテナの重量測定は現実的でないということが挙げられている。利用運送事業者サイドでは、偏積が発生しない適切な積付け方が現場作業員に周知されていない点を課題としている。

これを受け、JR貨物側と利用運送業者間で基本的な取組みとして「貨物運送約款」を継続的に周知することやコンテナ積付けガイドラインを作成する等を挙げている。更なる安全対策の取組みとしては、重量計やトップリフターによる測定やコンテナ内積付け状態の写真のサンプリング調査を行う事を挙げている。これらの対策により、適切な積付けの徹底による偏積の防止と継続的な重量測定等による新たな積荷の偏積に対応できる事が得られる。

議事内容Aについても、事故再発防止策が円滑に実施されるように各鉄道事業者に対し関係法令に基づいた必要な指導監督を行うとともに、今回の検討会に参加した関係者が連携・強調して検討を進められるよう対処することを周知した。

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投稿者:gotsuat 09:50| 行政関連